泳いでいるペンギンを観察していると、背中から「あわ（泡）」がプクプクと出ていることがありますね。キラキラしていてとてもキレイですが、いったいこの正体はなんでしょう。

　これは空気の泡です。ペンギンの羽毛の間からもれ出ているのです。ペンギンの羽毛は下の写真のようにめくってみるとびっしりと生えていることが分かります。さらに１本１本の羽毛を見ると根元は白くフワフワで、先端が黒く硬くなっています

　陸上では根元のフワフワした部分に空気を溜めて、冷気から身を守ります。そして、水中では羽毛を体に密着させて水の侵入を防ぎ、冷たい海水から身を守っています。そのため、水中に入ると溜めていた空気が羽毛の間から漏れ出て、キラキラとした泡に見えるのです。ちなみに、羽毛の表面にはペンギンの体から出る脂（あぶら）が塗られていて防水効果にも役立っています（ペンギンがくちばしを使って自ら塗ります）。

　海響館でのイベント“ペンギン大編隊”でもこのことについてお話ししていますので、是非イベントで実際にペンギンたちの背中から出る泡の様子をご覧くださいね。

(by新田)