menu

loading...

北の国へ〜きれいなキアンコウを求めて 前編〜

で、デカい!
こんな巨大なキアンコウをいつか展示してみたいものです。

今回は、はるばる青森県までキアンコウを集めに行ったお話です。

なぜわざわざそんな遠いところまで?下関でも獲れるんじゃないの?と思った方は鋭いですね。確かに近年下関では水揚げ量が全国1位になり、ブランド魚として売出し中です。ただ、そのほとんどが底びき網での漁獲で他の生き物たちと網の中で揉まれながら深い海から上がってきます。実はキアンコウは厳つい見た目に似合わずとても繊細な魚で、皮膚が傷つきやすく、そこから感染症を起こして死んでしまいやすいのです。食用としては良い漁法なのですが、飼育用の収集には向かない漁法なのです。

当館では長年キアンコウの飼育に力を入れており、試行錯誤してきましたが、獲れた時点でいかに傷ついていないかが一番重要だと気づきました。

そんな中、スタッフの1人がSNSで衝撃の映像を発見!見ると大きな網の中にたくさんのキアンコウがうようよと泳いでいるではありませんか!しかも定置網漁といって比較的浅い海での漁で、網を上げる時間も短く、底びき網に比べて生き物が傷つきにくいため、とてもきれいで元気そうに見えます。

早速リサーチ開始!どうやら青森県の定置網ということがわかり、同業者の浅虫水族館さんに連絡をとらせてもらいました。すると、同じ県内でも浅虫さんから遠い場所にある定置網で、これまで関わりは無かったとのこと。しかし、興味があるとのことで連絡をとっていただき、わざわざ事前に乗船調査をしていただけることになりました。結果、状態良くキアンコウを集められそうとのことで、私達も一緒に乗船させていただけることに。

準備を整え、早速青森県へ!
今回は初めてで勝手がわからないため、時間がかかる活魚車ではなく、飛行機で向かうことにしました。もしうまく獲れたら少数を現地から貨物として送る考えでした。

初めての青森県ということで、心躍らせながら青森空港に到着。天候にも恵まれ、美しい海を眺めながらレンタカーで浅虫水族館さんへ。館内を案内していただきながら、明日の乗船への作戦を立てます。活魚トラックの準備のお手伝いや、キアンコウ専用のたも網、その他の道具類を車に載せ準備万端。

いよいよです…と言いたいところですが、今回はここまで。続きは次回のお魚探検隊でお話しします。お楽しみに!

展示部魚類展示課 石橋將行

PAGETOP