menu

loading...

クラゲのとりかた

暖かい日も増えて、少しずつ春を感じるようになってきましたね。冬から春にかけて、下関の海では沢山のクラゲが出現します。1月からは、カミクラゲというとても綺麗なクラゲが沢山採集できていますよ!

海響館で展示しているクラゲたちは、海響館で産まれた個体や、他の水族館からやってきた個体などさまざまですが、私たち飼育員が実際に海で採集してきていることも多いです。ではいったいどうやって捕るのか!?いくつか紹介したいと思います!

 

クラゲたちはどこにいる!?

一口にクラゲといっても、さまざまな種類がいて、それぞれ生活している場所が違います。よく皆さんが目にする「ミズクラゲ」は、漁港などに流れて集まっていることが多いので、潮の流れを見て、流木などがたまっているところをのぞいてみると発見できることが多いです。

 

また、毒性の強い「カギノテクラゲ」は、アマモなどにくっついていることが多いため、アマモ場を狙って採集します。

とっても大きくて真っ白な「ユウレイクラゲ」は、瀬戸内海で見られることが多く、船で沖に出て採集したりします。このように、お目当てのクラゲの情報をよく調べて、出現スポットを探し出し、それぞれに合った採集方法を考えます!

 

どうやって捕る!?

肉眼で発見するのが難しいような小さなクラゲの場合は、プランクトンネットという、とても目の細かい網を使って海水をこしとり、捕れたかどうか顕微鏡で確認します。手のひらサイズのクラゲの場合、クラゲを傷付けないように、柄杓やおたまですくいます。目の粗い網ですくってしまうと、すぐにクラゲの傘に傷がついて弱ってしまうので、水ごとそーっとすくうのがポイントです!

 

 

柄杓にも入らないような大きなクラゲの場合、ウェットスーツを着て海に入り、クラゲを抱え込むようにして大きな袋に入れたり、船の近くまで誘導して、水ごとすくえる網ですくいあげたりしています。もちろん!スタッフはクラゲに刺されないように、フードをかぶり手袋をして、完全防備で挑みます!!

また、光に集まってくるようなクラゲもいます!そんなクラゲの採集は、夜暗くなってから、ライトをあてて、集まってきたクラゲを採集します。

 

 

どうやって運ぶ?

小さなクラゲや手のひらサイズのクラゲは、バケツにいれてそのまま運びます。このとき、あまり揺らしてしまうと水の中に空気が入り、クラゲの体内にも空気が入って傘に穴があいてしまいます。バケツで運ぶ場合はゆーっくりと、ふたができる場合は、空気が入らないように、なるべく水を満水にして運びます。

大型クラゲの場合は、活魚トラックで運びます。

 

こうして運ばれてきたクラゲたちは、予備水槽または展示水槽へとデビューします!
皆さんも、海の近くに行く機会があれば、ちょっと下をのぞいてクラゲを探してみてはいかがでしょうか?海響館の目の前、唐戸桟橋でも見ることができますよ(^^)
あっ、海響館のクラゲたちにも会いに来てくださいね!!

 

魚類展示課 園山はるか

PAGETOP