海響館のマンボウ水槽には、小回りが利きにくいマンボウが壁に衝突して体を傷つけないように柔らかいフェンスを設置しています。それでもぶつかりすぎると体が擦れてしまい傷口から細菌が入り込み病気にかかってしまう可能性があるので、できるだけぶつからない方法を日々模索しています。海響館では今まで飼育してきた個体でも水槽内に水流をつけたり、別の生き物を入れてみたり、照明の位置を変えてみたりと、さまざまな方法を試してきましたが、これまでで一番良かったのはイカを水槽内に入れた時で、少しフェンスへぶつかる頻度が減り、イカとうまく同居していました。

そこで今回もアオリイカを入れてみました。

すると、現在のマンボウは何でも興味を示すためか、イカを入れた瞬間追いかけ回し始め、イカは墨を吐きながら逃げていきました。イカ墨には粘性があり、分身として敵の目を欺く効果があると考えられています。動画内では…どうやらマンボウはイカ墨に騙されたようで少し動きが止まり、その間にイカたちは別の場所へ。

イカ墨の効果は絶大のようです。

（Movie by M. Miyazawa）