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第224回「日々の変化が大切」

 イルカとアシカの共演ショー「アクアシアター」は、ショー全体の流れは決まっていますが、たくさんある動物たちのパフォーマンスの中からどの種類を何回行うかなど、細かい部分はトレーナーがその場で決めています。1回のショーは約20分間(現在は新型コロナウイルス対策として15分に短縮)と決まっており、時間内に動物たちができる全てのパフォーマンスをお見せできるわけではないことと、動物たちにとってマンネリ化せず、楽しさが感じられるようにすることが理由です。例えば「イルカが泳ぐパフォーマンス」ならば、早く泳ぐ、回りながら泳ぐ、尾ビレを跳ね上げるように泳ぐ、鳴きながら泳ぐ、胸ビレを振りながら泳ぐなどがあり、その中からどれを選ぶかはその都度トレーナーが決めます。「イルカがジャンプをする」場合も、お腹を上にしてジャンプをする、横向きに回りながらジャンプをする、前方に宙返りをする、水面に体を打ちつけるようにジャンプをするなどから選びます。このように変化をつくることで、動物たちには「次はなにがくるかな?」と考える機会をつくり、良い刺激になるのです。

 他にも、動物が行ったパフォーマンスに対する強化子(エサなどのこと)の量や種類(魚の種類など)にもバリエーションをつけており、サバやサンマなどの大きな魚からアジやシシャモなどの小さな魚、氷などを、1尾(個)や3尾(個)などランダムに与えています。動物たちがこの海響館で健康で楽しく生活ができるよう、日々変化をつけることがとても大切なのです。

海獣展示課

井上 美月

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