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第187回 「IMATA 2017年度国際会議」に参加してきました!

 2017年10月、メキシコ・リビエラマヤにて2017年度のIMATA国際会議が行われ、3年ぶりに参加してきました(2014年の様子についてはこちら)。IMATAとはInternational Marine Animal Trainers’ Association(国際海洋動物トレーナー協会)の略称で、世界中の海洋動物に関わるトレーナーが加盟している団体です。2017年現在で約1,700名が加盟しており、今回の会議には約300名の参加がありました。

会議では、34題の口頭発表と10題のポスター発表があり、トレーニングから医療やSNSでの情報発信についてなど様々な内容でした。その中でも、ふれあいプログラム前後のイルカの血液を検査し、ふれあいプログラムがイルカに与える影響を評価する研究や、イルカに出す複数のキュー(サイン)を記憶させ、順番を変えたり時間を置いたりしてもイルカがそれを覚えてダンスやジャンプなどの行動をするという先進的なトレーニングの報告、イルカの舌にできた腫瘍に対して局所麻酔から手術を全てトレーニングによって行った報告は、実際にトレーニングに関わるスタッフとして特に印象深いものでした。

 期間中には、今回の会議のホストを務めたドルフィン ディスカバリー コスメルの施設見学もあり、何よりもその施設規模の大きさに驚かされました。良い機会ということでふれあいプログラムに参加してみて感じたのは、イルカたちがしっかりとトレーニングされていること、そして参加者がイルカを知るためのきっちりとしたプログラムが作られていることです。また、イルカたちがいきいきとプログラムに参加していることを肌で感じました。

 今回、様々な国のトレーナーたちと交流し話をしていく中で、どのトレーナーも本当に楽しそうに動物と関わりながらトレーニングや飼育管理、プログラムを行っており、良い信頼関係を築いているのだと感じました。もちろん海響館のトレーナーも動物との関わりを楽しみ、人も動物も楽しいトレーニングを心掛けていますが、日本人の感情表現はまだまだ小さく弱いものなのだと感じ、今よりもっともっと動物たちに楽しさを表現して接しようと心に決める体験となりました。

 アクアシアターのステージで楽しそうにイルカと遊んでいるトレーナーを見かけたら、それは私かもしれません。声をかけてみて下さい。ここでは書いていない色々なことをお話ししますよ。

海獣展示課

原田 一孝

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