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どんな合図にしようかな?

 

 突然ですが、海響館の動物たちはトレーナーからの合図(例 ジャンプ)を何種類くらい覚えていると思いますか?

 その数・・・・なんとイルカで約130種類、アシカは約60種類、アザラシとスナメリは約30種類ずつにもなるんです!想像していた数より多かったですか?少なかったですか?動物たちは一度に全ての合図を覚えたわけではなく日々トレーニングを積み重ね、色んな合図を覚えています。これまで、私自身実際に合図がどれくらいあるか数えたことがなかったので、想像以上でビックリしました。

 では、その一つ一つの合図はどのような基準で決めているのかというと、①動物が合図を認識できること、②ショーや解説イベントでトレーナーが行う様々な動きの中から「これは合図」と識別できることです。①は、動物が認識できればトレーナーの動きでも音でも触れることでも何でも良いのですが、あまりにも小さすぎたり、他と紛らわしいものだと動物が認識できないため使うことができません。②は、例えばトレーナーが右手を左肩から右上に振り上げるのが水平ジャンプの合図で、お客様に向かって手を振るために下から上に振り上げる動きは合図ではありません。これを識別できるような違いをつけなければならないのです。

 海響館が22年間で作ってきた様々な合図から、新しいものを考えるのがなかなか大変で、約130種類にもなっているイルカへの合図は、すでに手、足、体の色々な動きや音などを使っており、トレーナー全員で何とかひねり出しています。

 現在行っているイルカとアシカの共演ショー(アクアシアター)の中で、その一部の合図を紹介し、更にはお客様にその合図をイルカに出していただく場面があります。ちょっと視点を変えて、私たちトレーナーが考え抜いた合図にも注目してショーを楽しんでもらえたら嬉しく思います。

海獣展示課

墨 則和

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