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眼は丸くない!?アシカの眼の話

 今年の夏も暑い日が多く、プールや海に行った方も多いのではないでしょうか。私たち人間は水中に潜って大きく眼を見開いても水の中がぼやけて見えますよね。これは空気中と水中の光の屈折(くっせつ)の違いによって起きてしまう現象です。人間は空気中でよく物が見えるように発達した眼をもっており、水中で視界を確保するためにはゴーグルや水中メガネをつける必要があります。

 では、アシカの場合はどうでしょうか。

 アシカは陸上を歩くこともゴーグルをつけずに水中を泳ぐこともできます。アシカは陸上でも水中でも眼がよく見えていると言われており、アシカの眼の形にその秘密があります。一見すると丸くて大きなアシカの眼ですが

近くでよーく見てみると

 丸くないんです! 眼の表面はドーム状になっていますが、中央だけ少し平らになっているのが分かりますか?眼の表面がこのような形をしているおかげで、水陸どちらでも見えるようになっていると言われています。そのため、野生のアシカは水中でエサを探して捕まえたり、陸上で群れをつくって眠ったり出産や子育てをするといった生活を送ることができます。

 ちなみに、アシカの眼は顔をこすったりしたときに眼球に傷ができてしまったり、高齢になると白内障になることもあります。そんな時は海響館の獣医師が眼球の状態を診察し、点眼薬(目薬)や飲み薬で治療をしているんですよ。

動物健康管理室

工藤 健仁

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