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スタッフは見た! ―キングペンギンの産卵―

 ある日の夜、見回り中にキングペンギン1羽が震えているのに気が付きました。

 

 

 震えていたキングペンギンは1週間程前からエサを食べなくなり、産卵が近いのではないかと気にしていたメスの「ダース」でした。もしかして、産卵するのかもと思い、持っていたスマホを準備。本当は画質の良いカメラを準備したかったのですが、取りに行っている間に産卵するかもしれないと思うと、その場から離れることができませんでした。

 様子を見ているとダースの体の震えが止まり、お腹の下のあたりをへこましています。いきんでいるのかもしれません。そのまま観察を続けて20分が経ったころ、卵の先が見え始めました!卵が少し見えては中に戻ってしまうことを繰り返すことおよそ10分。

 ついに…

 

 

 ダースの産卵の瞬間です!キングペンギンは巣を持たず、足の上で1つの卵を温めます。卵を産む時も卵が直接地面につかないよう、足の上に産卵することがわかりました。巣を持つジェンツーペンギンは体の後ろ側に卵を産み落とすので、ペンギンも種類によって違うようです。

 

 

 

今まで何度も、監視カメラなどでキングペンギンの産卵を確認しようとしましたが、なかなかうまく撮影ができませんでした。今回は偶然にも夜の見回りの時に産卵兆候に出くわし、アクリルガラスのすぐ近くで、しかも正面から産卵の瞬間を目の当たりすることができたのは、とても運が良かったんだと思います!!

 毎日のように見ているペンギンですが、まだまだ知らないことや見たことがないことが多く、時折こうした新しい気付きをもらえる出来事は、モチベーションアップにつながります。

 

※現在、キングペンギンは卵を温めていません。

(by 井上美紀)

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