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なにしてるの?? ーフンボルトペンギンー

 私たちスタッフは、皆さんが海響館に来られた際には、展示している生き物たちの行動にも是非注目してもらいたいと思っています。そこで、行動を観察する面白さを知ってもらうために、今回はフンボルトペンギンの行動の一部を紹介します!

 まずはこちら。

 

 

 1羽のペンギンがもう1羽の後ろから覆いかぶさるようにして翼でパタパタと叩いています。これは繁殖期によく見られる行動で、「うわっ、ケンカしている!」と間違えられる方が多いのですが、実はオスからメスに対して「好きだよ~」という気持ちを伝える求愛行動なんです。メスの気がのらない時はささーっと逃げていくので、オスとメスの感情を知ることができるのも面白いところです。

 続いては、枝をくわえて歩いているペンギンです。

 

 

 実はこれ、遊んでいるのではなく「巣材運び」です。この行動も繁殖期に見られる行動で、オスに多く見られるものです。フンボルトペンギンは巣の中で産卵をするので、卵の保護や上手く温めることができるように巣材となる枝や草、石などを拾ってはせっせと巣に運ぶのです。たくさんの巣材をくわえてひきずるようにして運んでいたり、他のペンギンの巣穴から巣材を盗んでいく(ペンギンはそんなつもりではないんでしょうけど・・・)ことがあったりと、巣材運びの行動だけでも見ていて飽きません。

 最後はこちら。

 

 

 これは羽づくろい中の行動ですが、みんなお尻のあたりにくちばしを持っていっていますね。実はペンギンのお尻のあたりには「尾脂腺」と呼ばれる器官があり、そこから出る脂(あぶら)をくちばしで拭って体の羽毛に塗りつけます。脂を全身に塗ることで羽毛全体がコーティングされ、防水性が高まり水中での体温低下を防ぐことができるなどの効果があるんです。

 今回はフンボルトペンギンの3つの行動を紹介しましたが、この他に私たちスタッフでも「なにしてるんだろう?」と思うような行動はたくさんあります。なので、皆さんにも見て「かわいい!」と思うだけではなく、「なんでこんな行動をしているの?」とか「なんでこんな模様をしているの?」「なんでこんな形をしているの?」などと思いながら、じっくり見てもらえれば嬉しく思います。そして、皆さんにそのきっかけになるように、これからも生き物の情報発信をしていきたいと思っています!

(by 有馬)

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