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期待のシノノメサカタザメ

2016年2月2日にシノノメサカタザメが海響館にやって来ました!
大きさは全長174cm、体重57kg。ちょうど大人の男性くらいの大きさでしょうか。シノノメサカタザメはこれまでも海響館にやって来たことがあります。2005年に萩市から全長132cmのオス個体、2009年に長門市から全長131cmのメス個体、2013年に愛媛県から全長168cmのメス個体の、計3個体を展示しており、今回で4個体目となります。そして、全長174cmはこれまで海響館で展示した個体の中でも最大の個体です!

英名ではShark rayとも呼ばれ、体の後ろ半分はサメのように見ます。種名にもサメとついていますが、サメではなく、エイの仲間に分類されます。その独特の形や大きさからか、水族館に来られるお客様には大人気!しかし、展示終了してからおよそ2年9カ月。なかなか搬入する機会に巡り合えませんでしたが、やっと再びお客様に見ていただける日が来ました!

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 当日の朝、ドキドキしながら待っていると、シノノメサカタザメを載せたトラックがやってきました!輸送用の容器の中では、落ち着いているのか、じっとしています。全長、体重などの計測や採血を終え、水槽へ移動します。シノノメサカタザメのようによく泳ぐ魚は、慣れない水槽だと、壁や岩に激しくぶつかり、ケガをしてしまう事があります。
この個体はどうかな。と思いながら恐る恐る水槽へ移動してみると。

 

なんと、泳ぎません。

 

これまで海響館に展示してきたシノノメサカタザメはよく泳ぎまわっていたのに・・・。
これはまずい・・・。

 

水槽へ移動してからもスタッフが常に水槽前に張り付き、状態を確認しました。
そしておそるおそる、エサをあげてみると・・・・・・なんと、パクッと食べてくれました!
食べる元気があるなら泳いでくれればいいのに・・・。と思いながらも、なかなか入手できない魚だけに、スタッフも一安心です。
しかし、相変わらず泳いでくれません。もしかしたら、輸送中に擦り傷などができ、感染症にかかっている可能性もあります。そのため、薬を与えはじめました。

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 搬入から5日目
ほとんど遊泳しなかったのが、たまに遊泳するようになって来ました。外見では傷などは見られず、順調そうにみえました。しかしそれだけでは安心できません。そこで登場するのが、獣医さんです!!!
獣医さんに水槽の中に潜ってもらい、採血をしてもらいました。ヒトでも、血液検査を行う事がありますが、シノノメサカタザメでも行ってもらいました。搬入時と今回との採血結果を比べ、薬の変更を行い、経過観察をしました。

搬入から10日目
水槽へ移動してから2度目の採血の日です。前回に比べ数値も良くなり、エサも安定して食べるようになりました。見た目にも水槽内を良く泳いでくれるようになり、これでようやく一安心です。これからは水槽の中を堂々と泳いでくれるでしょう。

シノノメサカタザメのような大きな魚はお客様の人気も高く、注目されやすい存在です。注目されやすいという事は、「また見たいな。」と期待されやすいということだと思います。 皆さんの期待を裏切らないように、少しでも長く展示を続けていきたいと思います! 是非見に来て下さいね!

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魚類展示課 園山貴之

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