loading...
その名前どういう意味?
みなさんは生き物の名前をみて、どういう意味なんだろう?と思ったことはありませんか?そこで今回は、海響館にいる生き物たちのちょっと気になる名前の由来をご紹介します。海響館に来る前にこれを覚えておけば、お友達や家族に「へぇ~!」と言わせられるかも!?
(生物の状態によっては展示を中止する場合がございますのでご了承ください。)
ナルトビエイ
「トビエイ」と呼ばれるエイの仲間です。長崎県五島列島の奈留(なる)という場所の近くで最初に見つかったことに由来しています。「トビエイ」の由来については、翼をはばたくように泳ぐ様子が鳥の「トビ(鳶)」のように見えるから、という説や、水面上にジャンプするため「飛び」エイとなったという説などがあります。ちなみにトビエイは英語でも鳥の名前が付いていて「eagle ray(イーグルレイ:ワシエイ)」と呼ばれています。是非その優雅に泳ぐ様子を観察してみてください。
ホワイトバードボックスフィッシュ
オーストラリアにすむフグの仲間で、ウロコが硬くくっついていて、箱のようになっていることから「boxfish(ボックスフィッシュ)」と呼ばれています。「ホワイトバード」というのは、「White-bird(白い鳥)」ではなく「White-barred(白い縞のある)」で、体にある白い線に由来しています。ちなみにこの白い線はオスとメスで違った模様になっています。
メガネカラッパ
「カラッパ」は幅の広い大きなハサミが特徴のカニの仲間で、トラフカラッパ、ヤマトカラッパなどいくつかの種類があります。「カラッパ」とは変わった名前ですが、実はインドネシア語で「ヤシの実」を意味する「Kelapa(クラパ)」に由来すると言われています。日本では「マンジュウガニ」とも呼ばれていたそうですが、どちらも丸っこい姿形がそのように見えたのかもしれませんね。
チンアナゴ
砂からにょきにょき頭を出してゆらゆらしている様子がとてもかわいらしい、色々な水族館で人気になっている魚です。「アナゴ」とついているように、食卓でもおなじみのアナゴの仲間です。では、「チン」とは何かというと、実は短い鼻先が特徴の犬種のひとつ、「狆(ちん)」と顔つきが似ていることに由来しているとも言われています。チンアナゴもよく見ると鼻先が普通のアナゴよりも短くなっているのでよーく観察してみてください。
このように、生き物の名前は、その模様や形、すんでいる場所など、様々な特徴からつけられている場合が多くあります。つまり、生き物の名前を知ることは、その生物の特徴を知ることにもなるのです。今回紹介したもの以外にも、海響館にはまだまだ面白い名前の生き物がたくさんいます。気になった名前は、その由来について調べてみると、その生き物についてもっと詳しくなれて、とても面白いですよ。
魚類展示課 仁井崇晶