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ウミウシを知ろう!!①
皆さん、こんにちは。ウミウシ大好きなお魚探検隊員の玉井です。突然ですが、ウミウシってどんな形をしてると思いますか?英語では、Sea Slug(海のナメクジ)と書きますので、ナメクジの様な形かな?と思われた方はかなりのウミウシ好きですね。確かに、ナメクジの様な形のウミウシもいます(その名も「ウミナメクジ」……良かったら調べてみてください)。ですが、勿論それだけではないのです!ウミウシはいろいろな形をしています!今回はウミウシの「形」にスポットを当ててお話ししたいと思います!
まずは、オーソドックスな形のウミウシ。色も綺麗で可愛い形をしています(玉井主観です)。頭には触角が2本出ていて、ウミウシの名前の由来でもある牛の角のように見えます。後ろには二次鰓(にじえら)と呼ばれる、水中の酸素を取り込む器官がありますが、これが花の様に開いてとても可愛く綺麗なのです。
次に、背中になにやらたくさんの突起がある、ミノウミウシです。先ほどのオーソドックスなタイプに比べると、ずいぶん変わった形をしています。背中にあった花の様な二次鰓はなく、頭には2本ではなく4本の突起(正確には、2本の触角と2本の頭触手といいます)があります。背中の突起が「蓑」の様に見えることからミノウミウシと言われています。この突起には、毒針があり、危険が近づくと全て立てて威嚇します。(この毒針に関してはまた、今度お話しますね!)
次は、ウミウシの仲間なのに、貝殻がある種類です。ウミウシの説明に使われる常套句、「貝殻がない貝の仲間」が通用しないのです!二次鰓がないばかりでなく、ウミウシのシンボルの触角もないのです。頭は頭楯(とうじゅん)と呼ばれ、中心部分にえんぴつで点を書いたような眼があります。この点の目がかなり可愛いです!
最後に、メリベウミウシを紹介します。このウミウシの形はかなり変わっています!頭はおわん状になっていて、背中には翼状の突起があります。体をくねらせて泳ぐことができます。このウミウシに至ってはかなり特殊な形をしていますので写真では伝わりにくいかと思います。興味がある方はぜひ調べてみてください!
ちなみに、おわん状になっている頭は、投網の様に大きく広げてプランクトンなどを食べるために使います。
多彩なウミウシの「形」を紹介しましたが、これはほんの一部です。種類ごとに様々な形をしていて、とても興味深い生き物です。これからもまだまだウミウシの魅力を伝えていきたいと思います!
魚類展示課 玉井健太