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コウイカ漁に乗船!!

みなさん、イカは好きですか?刺身、バター焼き、天ぷら…どれもおいしいですよね!考えただけでもよだれが・・・!そんなおいしいイカがどのように獲られているのか、ご存じでしょうか?今回は、山口県秋穂沖でのコウイカ漁に乗船させていただいたので、その様子をご紹介したいと思います!

出港はAM3:30。まだ暗い中での出発です!

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コウイカ漁に使用するのはこちらの仕掛けです。

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このカゴを何十個と海に沈め、数日おいてから引き上げます。

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沈めているところがわかるように、海上に目印の旗が設置してあります。この旗の下に、たくさんのカゴが連なって設置されています。
カゴの中にエサは入れません。では、どのようにしてコウイカが入るのかというと、中についている緑の部分に秘密があります。
コウイカは、海底の沈木や海藻などに1.5cmほどの卵を数百個産みつける習性があります。漁師さんはこの習性を利用し、エサのかわりに人工産卵材をカゴに入れ、コウイカ漁を行っているのです。カゴの中の人工産卵材を見つけたコウイカは、カゴに入って卵を産みます。

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カゴは、一度中に入ってしまうと、口が狭く出られないようになっています。 なので、何日間か設置しておき、揚げるとこの通り!

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この日は一つのカゴに3~5個体ほどのコウイカが入っていました。 コウイカを獲ってカゴはもう一度海の中へ戻し、また数日おいてから引き揚げます。

コウイカ漁は、産卵時期に合わせて春先から行われている、昔からの伝統的な漁法です。エサは使わず、沈木や海藻に産卵するという習性を利用して行っているこの漁法を考えた昔の漁師さんは本当にすごいと思います!実際に漁をされているところを見て、目的とする生き物に合わせて、試行錯誤して行われているんだなぁということを、改めて感じました。まさに、生き物と人間の知恵対決!
今回獲れたコウイカは、一部海響館に持ち帰り展示を行いましたが、コウイカの寿命は約1年、卵を産んだら死んでしまいます。春に行うコウイカ漁では、成熟してから獲るため、残念ながらあまり先は長くありません。ですが、水槽の中で卵を採取することが出来たので、いつかお客様に小さなコウイカを観ていただけるよう、試行錯誤して育てていけたらと思います。 皆さんも是非、旬のコウイカを食べる機会があれば、今回のお話を思い出してみてくださいね!

魚類展示課 吉田はるか

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