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ウミウシを知ろう!!④

 皆さん、こんにちは。ウミウシ大好きお魚探検隊員の玉井です。魅力的なウミウシの世界の中で、今回皆さんに紹介したいのは、ミノウミウシの仲間たちです!

 どんな仲間なのかというと、ウミウシの中でも見た目が少し変わっていて、毛のようなものがうじゃうじゃ生えています。その様子が蓑(みの)をかぶっているように見えるため「ミノウミウシ」と呼ばれるようになったと言われています。

 この蓑(みの)は、彼らにとって非常に大切なものであり、すばらしい能力に関係しています。実は、この中には刺胞細胞が入っています。刺胞細胞とは、毒棘(毒針)を出す細胞で、刺胞動物(クラゲやイソギンチャク等)が持っているものです。しかし、ミノウミウシ自身はこの刺胞を作ることができません。では、どうやって体の中に持つようになるのかというと…なんと、食べたエサから取り込んでいるのです!刺胞動物を食べて、毒棘だけを消化せずに蓑(みの)の中にチャージしていくわけです。何と凄い能力なのでしょう!!しかもそれを、身を守るために使うのです!!他種が作ったものを使って自分の身を守ることが出来るとは、生き物の知恵には驚かされます。

 実は、そんなミノウミウシたち、下関の海にもいるんです。といっても、浅い潮だまり等にはほとんどいないので簡単に見られるというわけではありませんが、海水浴等でシュノーケリングが出来る方は見つけることができるかもしれません。例えば、海藻の表面をよーく見てみると…

 大きさ何と約2cmのフタスジミノウミウシが!小さくて見落としそうになりますが、しっかり観察すると見つけられますよ。また、潮通しの良い岩場では岩の表面についている刺胞動物を目当てにやってくる種類を見つけることができるかもしれません。

 最後にミノウミウシのチャームポイント(あくまで、お魚探検隊員の玉井主観です!)を発表します。それは・・・「目」です!針の穴のようなつぶらで小さな「目」をしているんです!一度目が合うとつい見つめてしまう、なんとも可愛いチャームポイントです。

 今回は素晴らしいミノウミウシのほんの一部を紹介しましたが、ウミウシの世界はまだまだ奥が深いです!これからも随時紹介していきますので楽しみにしていてくださいね。

魚類展示課 玉井健太

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