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ポーキュパインフィッシュの繁殖個体がついに!?
海響館ではここ数年、ストライプドバーフィッシュ(2022年)とロングスパインバーフィッシュ(2023年)と立て続けにハリセンボン科魚類の繁殖に成功してきました。
実はその次に2024年から別のハリセンボン科魚類の繁殖にも挑戦していました。
それが今回の主役「ポーキュパインフィッシュ」です。
ポーキュパインフィッシュ(以下ポーキュ)は南オーストラリアからニュージーランド北部にかけて分布するハリセンボンの仲間で、比較的水深の深いところに生息しているとされています。
国内の水族館では、海響館と大阪の「海遊館」の2箇所でしか見られず、世界的にみても展示例の少ない希少なフグです。
そんな珍しいフグですが、海響館では飼育個体数が少なかったこともあり、”長らく”ポーキュの繁殖は行えていませんでした。
そう、長らくなのです。
マニアの方ならご存知かと思いますが、実は海響館は2004年にポーキュで繁殖賞を受賞した水族館なんです。(繁殖賞とは(公社)日本動物園水族館協会が授与している賞で、その協会の加盟園館の中で国内初の繁殖を成功させた施設に贈られるものです。)
しかし、この時には展示することは叶わず終いでした。
それから産卵はみられず、2020年にはついに飼育個体も1個体になってしまいました。
そんな中、2021年に転機が訪れました。
「海遊館」で国内2例目の繁殖に成功し、その一部を頂けることになったのです!!

それから3年。
「海遊館」生まれのポーキュたちはすくすくと成長し、2024年1月、初めての産卵が確認できました!
前年・前々年にハリセンボン科2種の世界初繁殖を成功させている我々にはノウハウがしっかりとある!これも行けるに違いない!
そう過信していたのは間違いでした。
熱帯の浅海種であるストライブドバーフィッシュとロングスパインバーフィッシュとポーキュでは、生息環境が大きく異なるからか同じような仕組みで飼育をしてもポーキュは1ヶ月程度しか生かせませんでした。
その後同年3月、9月と産卵が確認され、少しずつ飼育条件を変えて挑むも失敗。
そして今年(2025年)の8月、4度目の産卵が確認されました。
今回は少し条件を変更して飼育するグループと大きく変更して飼育するグループの2つのパターンで飼育を開始してみました。
その結果、なんと大きく変更したグループが順調に育ち始めました!

…ただ後者のグループでは元々飼育していた個体数も少なかったため生き残ったのは2個体のみ。
今回の条件変更は果たしてより良いものだったのか、まだ変更が必要なのかは検討が必要です。
とは言え、水族館生まれの魚がさらに子孫を残してくれたこと、これは今後の水族館でより必要になってくるとても重要なことなのではないかと思います。
今回の2個体、このままバックヤードで飼育するよりも、せっかくなら多くの人に見てもらいたい!
ということで
『海響館生まれの稚魚を初展示』
かつ
『「水族館生まれの個体」から生まれた稚魚を展示』
します!
是非見に来てください!
※生物の状態により、展示を中止することがあります。
魚類展示課 飯島卓也


