menu

loading...

青のりはどこから?

 たこ焼きやお好み焼きといえば、あの風味豊かな「青のり」は欠かせません。今回ご紹介するのは、その「青のり」と呼ばれる海藻の中のスジアオノリです。色々なアオノリ類の中で、もっとも美味とされています。スジアオノリはどんなところで育つのか?ノリだから海の中??と思うかもしれませんが、実はアオノリの成長には川と海の間の海水と淡水が混ざり合う河口域が適しているのです。しかし、いつでも見ることができるわけではなく、私たちが川遊びをするような暖かい夏には見ることができず、冬から春にかけて大きく成長することから目にするようになります。下関でも日本海側の粟野川河口域で青のり漁が行われています。粟野川はほぼ毎年のようにサケの産卵遡上がみられる河川としてはおそらく日本の南限に位置します。

 

 

 スジアオノリは、成長しきった春のものよりも寒い時期のものの方が風味豊でおいしいとされています。そのため、漁はまだ寒い冬季の朝に、腰くらいまで冷たい川に入り、熊手のような道具を使いスジアオノリを獲ります。

 

 

 この後、獲ってきたアオノリをきれいな水で洗い、その日のうちにすぐに天日で乾かします。そうです、その日のうちに天日干しするため朝に漁をするのです。天日干しするロープに引っ掛けてようやく終わり!でもありません、、、アオノリが重なったところを時々手でほぐして広げ、まんべんなく乾燥するように手をくわえなくてはいけません。そのため、乾燥するまでは付きっ切り状態になります。おいしい「青のり」を作るのはこの通り沢山の手間がかけられます。「青のり」がこうやって手間をかけて作られたことを知るとお好み焼きやたこ焼きは何だかいつもよりおいしく感じるはずです!

 この粟野川の「青のり」はどこで入手できるのか気になりますよね?地元の道の駅等で春になると販売されていますよ~!海響館ではスジアオノリの飼育は行っていませんが、春はワカメやアカモクといったおなじみの海藻が見ごろを迎えています。是非そちらもチェックしてみてください!!

 

 

魚類展示課 久志本鉄平

PAGETOP