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動物の健康はみんなで守る

 海響館の海獣類(イルカ、アシカ、アザラシ、スナメリ)は、現在トレーナーとして16人で全てを担当しています。個体ごとに担当のトレーナーを決めてはいるのですが、全員で常に情報を共有し、どのトレーナーも全ての個体と接することを基本としています。どうして皆で接する必要があるのか、全ての個体の状態を把握するのは難しいのではないか、動物にとって良くないのではないかと疑問に思う方もいるかもしれません。今回は、みんなで全ての動物に接することのメリットについてご紹介します。

 メリットの1つ目は、動物を様々な視点で見るためです。複数のトレーナーが動物と接することで、担当だけでは気づけない問題点や体調の変化にもいち早く気づくことができます。早期発見!ヒトも同じようにこれは動物の健康管理をする上でとても重要なことです。

2つ目は、動物が担当トレーナーに依存してしまうことを防ぐためです。私たちが飼育しているのはペットではありません。いつも一緒にいてあげるわけにはいきませんし、トレーナーには休日があり、場合によっては入れ替わりなどでいつも同じトレーナーというわけにはいきません。担当トレーナーが居ないとエサを食べなかったり、警戒してしまったりということが起こると健康問題につながります。普段から色々なトレーナーと接していれば、動物は誰とでも区別なく接することになり、生活の質を落とすことがないのです。

3つ目は、動物たちの日々の生活に“変化”を与えるためです。トレーナーが変われば接し方(トレーニングの仕方)も変わります。トレーニングは動物たちにとって楽しむというのが基本となるため、変化があることやたくさんの刺激があることは心身の健康につながるのです。

 このように、動物たちが健康であるためには、トレーナー全員で接することがとても良いことなのです。そのためには、トレーナー同士の個体情報の共有やトレーニング方法、考え方を共有することは欠かせません。これからもチーム一丸となって、動物の健康を守っていきます!

海獣展示課

國分 珠月

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