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海響館で骨探!~水中で暮らすために~ 鳥編

 皆さんこんにちは!お魚探検隊員の久志本です。今日は海響館で骨探検をしていきましょう。

 

 まずはペンギン村!ペンギン村地下のダイビングホール(水中トンネルがあるところ)に泳ぐ鳥ペンギンの翼と飛ぶ鳥の翼の骨を展示しています。

 

 

 この写真のどちらがペンギンの骨かわかりますか?はい!上がペンギンです。飛ぶ鳥のような華奢な骨ではなく板状の骨をしているのです。ちなみにこの骨は体長80cm程のジェンツーペンギンの物です。それでは、写真下側の骨は一体どんな飛ぶ鳥の骨なのでしょうか?体長80㎝のペンギンとほぼ同じ長さの翼の骨を持つその鳥の正体は、、、、体長40㎝程のインカアジサシです。空を飛ぶ鳥は、ペンギンに比べ体がずいぶん小さなことがわかります。ペンギンの翼は、体長に対して短くて太くて丈夫ということです!水中という水の抵抗が大きい環境で翼をはばたかせて泳ぐには、このような小さくて丈夫な翼が必要なんでしょうね。

 

 

 ペンギン村をさらに進みペンギン学校に着くと、キングペンギンの全身骨格があります。まずは首や足に注目してみましょう!どちらも皆さんが思っているよりずいぶん長く見えるかもしれません。それは、体の中に隠れているからです。なぜ体の中にあるか?やはり水中を泳ぐためです。抵抗の大きな水中では体の凹凸を限りなく小さくして、マグロに翼が生えた?って思われるような形の方がちょうどいいんですね。

 

 

 その他に、ペンギンといえばちょっと太っちょというイメージがありませんか?胸の位置にある骨を見てください。そこには、船のキールのような骨があります。水中で翼を動かすためにはたくさんの筋肉が必要で、その胸の筋肉を支えるための骨なんです。太っちょに見えるペンギンですが、実際はなかなかのマッチョなのです。

 

 ところで、皆さんは海水浴中に喉が渇いてしまったときはどうしますか?海の水を飲みますか?そんなことはせず海の家のかき氷を食べたりよく冷えたジュースを飲んだりすると思います。ペンギンはどうするんでしょうか?やっぱり塩分たっぷりの海水を飲むしかないのでしょうか。それとも頑張って雨水を飲むのでしょうか。そういえば私は先日、減塩と書かれた味噌を買いました。塩分の取りすぎは体によくないですからね。

 

 

 ペンギンがどうするか、その答えはペンギンの頭にあります。頭の骨のちょうど目の上あたりにくぼみがあります(スズメやハトなどの骨にはおそらくこんなくぼみはありません)。これは海で暮らす海鳥だけが持つ海水から塩分を除去する装置(塩類腺)が備えられている場所なのです。この塩類腺があるおかげで、ペンギンは海水をそのまま飲みます。

 

 

 そういえば、海鳥のイメージがあるウミウの頭骨には塩類腺らしきものは見つけられません。ウミウはどうなっているのでしょうか??誰か教えてください!

 

 次回は鯨を骨探だ~!

 

魚類展示課 久志本鉄平

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