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動物たちを触ること
皆さんは、館内でスタッフが動物たちと触れ合っている姿を見かけることがあるかもしれません。

私たちは、こうした時間を動物たちとの大切なコミュニケーションとして日々大事にしています。でも、ただ仲良く触れあっているだけではありません。実は、健康管理のための大切なチェックの時間でもあるのです。
そもそも、ほとんどの動物はいきなり私たちが体に触れることを許してはくれません。毎日接する中で少しずつ馴(な)れてもらうことで、体のどこを触っても受け入れてくれるようにするのです。これがまさにコミュニケーションなんです。
では、なぜ体に触れるようにするかというと、ただ可愛くて撫でまわしたいからではありません。ヒトと同じように、動物たちにも皮膚にニキビのようなできものができたり、仲間同士のケンカで傷がついたりすることがあります。スタッフは体に触れながら、そうした小さな変化がないか丁寧に確認しています。また、アシカやアザラシには年に1回「換毛(かんもう)」と呼ばれる毛が生え変わる時期があり、体を触ることで毛が順調に生え変わっているか、換毛が無事に終わったかなどをチェックしています。さらに、イルカやスナメリでは“垢すり”としても体に触ることがあります。彼らは仲間同士で体を擦り合わせる「ラビング」という行動をします。これはコミュニケーションの1つであり、動物同士の“垢すり”の役目もあります。普段しっかりラビングができていれば垢がたくさん溜まることはありませんが、スタッフが触ると垢が出てくることがあり、垢が多く見られた時は「最近、動物同士の関係に何か変化があったのかな?」と考えながら、普段の様子をより丁寧に観察することもあります。

皆さんが見かけるスタッフと動物たちとの触れ合いは、微笑ましい時間かもしれません。しかし、その時間は、動物たちとの信頼を深める時間であり、健康を守るための重要なチェックの時間でもあります。
もし、そんな場面に出会ったら、是非スタッフに「何を見ていたんですか?」と声をかけてみてください。
「毛の様子を見ていました!」「健康チェックをしていました!」・・・もしかしたら、「ただただ可愛くて見ていました(笑)」なんて答えが返ってくるかもしれません。
海獣展示課
田代 真菜


