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日本初記録のカニを海響館スタッフが発見! 海響館スタッフが命名した「アカスジコブシ」の標本を展示します!

 海響館スタッフが山口県日本海沖で採集されたカニ類を調査したところ、これまで日本で報告のない種が見つかり、論文で報告しました。日本初ということで、和名がなかったため、海響館スタッフが「アカスジコブシ」と名付けました。由来は赤橙色の縦や斜めの縞模様がたくさんあることにちなみます。

 今回見つかったアカスジコブシはコブシガニ科コブシガニ属のカニで、山口県漁業調査船「かいせい」の調査で採集されたものです。これまでフィリピン,インドネシア,オーストラリアおよびインドから報告されていましたが、日本では報告がありませんでした。日本から報告されているコブシガニ属のカニは、コブシガニとヨツメコブシの2種のみでしたが、今回報告したアカスジコブシで3種となります。特徴は和名の由来にもなっている赤橙色の縦や斜めの縞模様で、この縞模様は未成熟の個体によく現れるとされています。

 海響館では、様々な生き物の飼育展示のほか調査研究にも力を入れており、今回はその成果の一つです。
今回の調査で見つかったのは、4個体のみでいずれも採集時に死亡していました。今回その貴重な4個体すべての標本を展示いたします。皆様、是非見に来てください。

 

期間

令和3年12月21日(火)~令和4年1月31日(月)

 

場所

海響館2階とれとれタンク

種類

アカスジコブシ Euclosiana crosnieri (Chen, 1989)標本4個体展示

 

掲載誌

日本生物地理学会会報 第76巻

 

タイトル

アカスジコブシ(新称)Euclosiana crosnieri (Chen, 1989)

(十脚目:短尾下目:コブシガニ科)の日本初記録

 

著者

園山貴之(下関市立しものせき水族館 展示部魚類展示課)

 

その他

この度の研究は水産庁の「我が国周辺水産資源調査・評価推進委託事業」で得られた標本を使用したもので、現在、その標本を使って山口県水産研究センター、萩博物館と共同で山口県日本海沖の海洋生物相の解明を進めています。

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