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第79回      春は恋の季節です!

 スナメリ・サラが『ブリーディングローン(繁殖を目的とした動物の移動)』で海響館へやってきて、2回目の春を迎えた今年。”ひびき”とサラの恋愛関係に動きがありました。今回のイルカ君アシカ君は、スナメリの恋模様についてお話しようと思います。

 海獣類は種類によって恋の季節が異なります。例えば、バンドウイルカは春、カリフォルニアアシカは夏、ゴマフアザラシは冬です。このように恋の季節(繁殖季節)をもつ動物のことを季節繁殖動物と言います。ちなみに、季節を問わず1年中繁殖可能な動物のとこを周年繁殖動物と言います。今回の主役であるスナメリの恋の季節は『春』です(瀬戸内海に住むスナメリにおいて)。スナメリの性成熟年齢は雄で4〜9歳、雌で3〜7歳といわれています。10歳(推定年齢)になる”ひびき”は十分繁殖可能です。
 2年半前まで”ひびき”は1頭で暮らしていた為、繁殖とは無縁でした。ところが、2006年12月にお嫁さん候補としてサラが福岡県の水族館・マリンワールド海の中道からやってきたことにより、今までの生活は一変しました。
 サラが海響館に来て初めての春。慣れない環境にとまどうサラをやさしくサポートする”ひびき”の姿がありました。横に並んで泳ぐこともあれば、時には体をこすりつけスキンシップを試みることもありました。その姿は恋人というよりまるで兄妹のようでした。
 サラが来て2回目の今年の春。”ひびき”の行動に少しずつ変化が現れました。普段なら集中し頑張っているトレーニングにも関わらず、トレーニングそっちのけでサラが気になり、時にはサラの生殖孔をじっと見つめる行動がみられました。交尾のチャンスを伺っているのでしょうか?繁殖への期待が高まります。ある日、スタッフは目撃しました。な、な、なんとサラに対して”ひびき”が生殖器を出したのです!しかし、サラは逃げるように”ひびき”を追い払い、交尾には至りませんでした。1度だけでなく、2度3度、2日、3日とめげずに”ひびき”はチャレンジしていましたが、努力の甲斐なくことごとく逃げられてしまいました。今年の春はどうやら”ひびき”の片想いに終わったようです。

左が“ひびき”右がサラ
左が“ひびき”右がサラ
サラ
サラ
ひびき
ひびき
繁殖行動
繁殖行動

 またサラの血液検査から、性成熟の指標となるプロジェステロンというホルモンが上昇していないため、やはりまだ性成熟していないことが確認できました。サラは今年でようやく3歳(推定年齢)になります。サラが性成熟するのを”ひびき”と私達スタッフ一同心待ちにしています。みなさんもこのスナメリの恋が成就するのを祈っていて下さいね。

海獣展示課 榊 麻有
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