第66回 水族館でも大活躍の「氷」

 残暑も厳しい今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか?
 猛暑が連日のように続くと、皆さんの家の製氷皿もフル稼働、氷はまだできないかと冷凍庫をついつい覗いてしまいますよね。実は、夏になると水族館でも氷の使用量がぐんと増えるのです。今回のイルカ君アシカ君では、海響館でどのような場面で氷を使用しているのか、簡単にご紹介したいと思います。

その1.餌の保管
 動物達の餌となる魚は、冷凍してあるものをその日の朝に解凍します。解凍した魚は、動物に与えるまで海水に浸けて保管するのですが、この海水の温度が高いと魚が傷んでしまいます。この時期は海水の温度も30度近くにまで上昇しますから、水温を下げてから餌を浸けなければなりません。海水の冷却に氷が必要になります。

その2.おもちゃ
 夏にはアクアシアターの回数も増え、連続してアクアシアターに登場するイルカもいれば、隣のプールで出番を待つイルカもいます。出番を待っている間には、プールにおもちゃを入れてあげる場合があります(おもちゃについては、第57回イルカ達のおもちゃをご覧ください)。皆さんが普段家庭で使っている氷と同じ大きさの氷を入れる場合もありますが、おもちゃの役割をするのは、大きな塊の氷が多いです。そんな氷は、イルカたちも喜んで大きな口を開けてくわえます。でも、遊んでいるうちにどんどん溶けて小さくなっていきますから、イルカ達は「おいおい、ちっちゃくなっちゃったよ!!」と思っているかもしれませんね。

その3.トレーニングの道具として
 私達トレーナーは、動物の良い行動(トレーナーが求める行動)を褒めるという方法でトレーニングを行っています。褒める時には、動物の好きな物を与えるのですが、それが、餌や氷なのです。海響館の動物達は氷が大好きなので、トレーニングの際に餌の代わりに氷を使う事もできます。海響館では動物達の体重を管理して、一日に必要な餌の量を一頭ずつ決めていますので、アクアシアターの回数が増える夏には、ご褒美のエサの代わりに、氷が頻繁に登場するのです。アクアシアター中に動物達が氷を食べている姿を見た事のある方もいらっしゃると思いますが、実は、こういう理由だったんですね。でも、あまりたくさんあげると動物達もお腹をこわしてしまうので、あげすぎには注意しています。
海水冷却用の氷
海水冷却用の氷
おもちゃのとしての氷
おもちゃのとしての氷
室温冷却用の氷
室温冷却用の氷


さて、氷の話はいかがでしたか?少しは涼しい気分になっていただけたと思います。海響館の動物達は、氷の力を借りつつ今年の夏もがんばっていますから、是非遊びに来て下さいね!!

海獣展示課 山ノ内 祐子
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