飼育係の仕事の基本に「3じ」というのがあります。「3じ」というのは調餌(ちょうじ)・給餌(きゅうじ)・掃除(そうじ)のことを指しています。この3つは飼育係としてとても基本的な作業であり、とても重要な作業でもあります。そこで今回はPart1としてそのうちの一つ調餌(ちょうじ)についてお話ししましょう。
調餌とは、動物たちに与える餌をつくることです。海響館にはたくさんの動物がいますがその動物によって食べる物は違いますし、食べる量も食べ方も違います。そんな様々な動物を健康に飼育するために調餌がとても重要になるのです。調餌には量を測る、切る、煮るなど様々な作業があります。それでは例として海獣類(イルカやアシカ)の調餌について紹介していきます。
まず、調餌をする前に餌を選ばなければなりません。そこで考えなければならないのは野生のイルカやアシカは何を食べているのかです。当たり前のことですが、魚しか食べない動物に野菜を与えるわけにはいきません。その動物が野生で食べているものを与えることが健康に飼うことにつながるのです。イルカやアシカが海で食べているのは主に魚やイカなので、海響館でも魚(現在使用しているのはサバ、サンマ、ホッケ、カラフトシシャモ、チカ、カマスなど)やイカを与えています。ただし、入手する魚やイカはほとんどが冷凍されたもので、使う時に解凍するという方法をとっています。これには重要な意味があり、餌を冷凍することで餌に寄生している寄生虫を殺したり、菌の発生を抑えたり、餌の傷みを抑えたりします。海響館にも冷凍庫があり(写真1)、常に約5トンの餌を確保しています。
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