お魚探検隊

草食系魚類!?

 「草食系男子」という言葉は、もう少し時代遅れかもしれませんが、海響館の「日本海の海」水槽の旬の話題は、草食系魚類ならぬ海藻食魚類です!というのも、以前から海藻を食べる魚類を展示していたのですが、それらの種類はエサとして魚類や甲殻類等も食べるため、その他の魚類同様、いわゆる肉食系のエサしか与えていませんでしたが、草食系のエサを食べる様子も見ていただこうという試みを始めました。ただ、与えるエサは海藻ではなく、皆さんもよく知っている野菜の「レタス」なのです。

 通常、レタスは海中にはありませんよね。でも、何故かある生き物にとっては、苦み成分が海藻よりも少ないためか、海藻よりもレタスの方がよく食べるようです。今回はそんな海藻食魚類を紹介していきます。

 

ニザダイ

 岩場で生活し、石灰藻と呼ばれる藻類を食べます。食用にされることもあり、特に冬は臭みも無く美味しいといわれています。尾部の側面に鋭い棘があり、その付近の模様が三に見えることから「さんのじ」等とも呼ばれます。

 

イスズミ

主に西は紅海、東はオーストラリア、北は南日本と、世界中に広く分布しています。全長約70㎝に成長し、沿岸の岩場で生活していますが、稚魚の時には流れ藻で暮らしていることが多いようです。流れ藻では小型の甲殻類等を食べていますが、沿岸に移動してからは褐藻類等を食べるようになります。グレ(メジナ)釣りの外道で釣れることが多く、釣り上げる瞬間に大量の排泄物を放出する事から「クソタレ」等の名で呼ばれることもありますが、季節・場所によっては美味で、食用にもされるようです。

 

アイゴ

 背ビレと臀ビレに毒棘を持ち、磯臭いことから、「アイ」や「バリ」等の地方名がありますが、地域によっては臭みが無く、透明感のある上質な白身であることから食用にされます。秋にとれる若魚は瀬戸内海では高級魚で、沖縄地方では稚魚をスクガラス(塩漬け)にして食べます。釣った際には刺されないように注意しましょう。沿岸の浅い岩場で生活し、糸状藻類、海草や海藻の葉状体等を食べます。

 

番外編 アオウミガメ

アカウミガメと共に日本近海でよく知られるウミガメの仲間です。小さい頃は主に肉食性ですが、成長に伴い海藻もよく食べるようになるといわれています。
番外編にもかかわらず、水槽内では一番よくレタスを食べます。

 レタスをエサとして与える試みはまだ始めたばかりということもあり、1週間に1回程度のペースで不定期に与えていますので、見ることができた人はラッキーですよ。

魚類展示課 石橋將行

2017年07月04日