あくあはーつ通信

vol.230 3段重 お節

 

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 泳いでいる魚の識別は難しい。例のブリ属御三家、ブリ、ヒラマサ、カンパチは並んでおれば違いは何とかとわかるのだが単独で泳いでいると迷うことがある。

マハタとクエも当初はしばしば迷うことがあった。

 年の瀬も迫った12月の中頃、関門潮流水槽前で活動中、何とタイムリーなことに目の前でクエとマハタが上下に並んでくれた。幸運の女神に後ろ髪は無いと、あわててカメラを向けシャッターを切ると、更にもう一尾のマハタが自分も仲間だと言わんばかりに最上段に加わって来た。3尾揃って左向きで、まるで魚の図鑑とそっくりである。正月もすぐそこまで来ているこの季節、一の重にマハタ、二の重もマハタ、そして三の重はクエの幸運の三段重のお節料理だ。

 以前、北浦から来られた漁師さんがこの水槽のクエやマハタを見て1尾10万円ほどすると言われていたが、総額約30万円の豪華なお重である。これに福(フグ)と鯛が来てくれればオメデタイことこの上ないのだが、そこまで望むと幸運の女神に嫌われそうだ。

 マハタの6,7本の黒いヨコ縞は割合はっきりしているが、成長するにつれこれがぼやけていることがある。図鑑などには、クエの頭部のヨコ縞は口の方向に斜めになっていて、尾ビレの先端が白くないことなどの特徴が書かれているが、模様がうすくなったクエとマハタは素人には区別が難しい。

 申年最後のお年玉になった。来年は海響館にとって良い年になりそうな予感がする。

解説ボランティア:唐櫃 山人

2016年12月22日