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第99回 飛び出せ!磯採集の巻


 お魚探検隊では以前、ビーチコーミング(砂浜に流れ着いた漂着物を観察したり採集したりする遊び)について紹介しました。今回は、磯に生活している生物を観察したり、採集したりする「磯採集」について紹介します。
 この「磯採集」は、海響館の地元・下関の磯の様子を知り、どんな生物がすんでいるのかを知る上でもとても重要な仕事です。現在は、長府外浦海岸(旧下関水族館のあった場所の近くですね。)と、彦島にある西山海岸の二つの地点で調査を行っています。
 それでは、私が同行した磯調査の様子をお話します。

実施日:3月14日(火)
実施場所:西山海岸
担当者:魚類展示課職員4名
天候:曇り   最高気温:7℃

 磯調査は、その月の一番潮が引く時間帯を狙って実施しています。この日は大潮(潮の干満の差が一番激しい日)でした。15時20分頃が干潮(一番潮が引く時間)だったため、14時過ぎに海響館を出発し、西山海岸へ向かいました。実は、本来は13日に採集を行う予定にしていたのですが、あいにくの雪(3月なのに・・・)。そのため、やむなく14日に変更したのですが、この日も雪は降ってはいないもののかなりの寒さ。現場に到着して車から降りた途端、強風に見舞われ、はやくも寒さにめげそうになりました。が、せっかく来たのに、何もせず帰るわけにもいきません。各自覚悟を決め、網とバケツを持ち、渋々磯へ。あ、誤解のないように言っておきますが、磯調査自体はとっても楽しいものなんですよ。ただこの日は本当に寒くて寒くて・・・。
 各自海岸に散り散りになって、生物の観察と採集を始めました。潮だまりの中で一番目についたのはミドリイソギンチャクで、大小様々なものを見ることができました。魚の姿も探したのですが、多数の海藻が水面をおおっていて、なかなか見つかりません。海水も非常に冷たく、水の中に手を入れるのもかなりの辛さです。夏に来たときにはもっと簡単に魚を見つけることができたのですが・・・。結局魚はほとんど見つからず、季節によってこうも違うのかと思いました。
 1時間程磯を歩き回って、何種類か生物を採集しました。この日採集した主な生物は以下の通りです。
 魚類・・・アゴハゼ、ナベカ、ニジギンポ、カジカ科の一種
 棘皮動物門・・・イトマキヒトデ、ヤツデヒトデ
 節足動物門・・・イソガニ、オウギガニ、ケアシホンヤドカリ、ユビナガホンヤドカリ、スジエビモドキ
 軟体動物門・・・ホソウスヒザラガイ

 採取したこれらの生物は、その一部を海響館に持ち帰り、同定(種を決定する)し、飼育を開始します。海響館でみなさんが目にしている生物の中には、こうして私たちが自ら採集してきたものもいるのです。暖かくなったら、みなさんもぜひ磯に出かけてみてくださいね。
西山海岸イトマキヒトデイソガニミドリイソギンチャクニジギンポ

 魚類展示課 旗垣 良子

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