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第62回 トビエイ再デビュー

 2003年8月に海響館で生まれたトビエイの赤ちゃんがお母さんと同じ瀬戸内海水槽にデビューしました!!

 この赤ちゃんは以前このコーナー(第53回お魚探検隊)にてご紹介し、8月から12月まで館内の特設水槽でご覧いただきましたので覚えていらっしゃる方も多いと思います。生まれた時は全長15cm、体重100g程度しかなかった赤ちゃん達ですが、今では全長20cm、体重200gにまで成長しました。毎月身体測定を行っているのですが、体長や体幅はあまり変わらず体重だけが増えていきました。なんだか体もまるっこくなってきて、ちょっと甘やかしすぎたかも‥。しかし水槽に近付く足音を聞いただけで水面から体を半分くらい出して、水槽から飛び出るんじゃないかと思うほどすごい勢いで寄ってくるんですよ。そんなになついてくれたらついついたくさん餌をあげたくなりますよね?
8月〜12月のトビエイの赤ちゃんの展示の様子
8月〜12月の展示の様子

 そんなふうにかわいがってきたトビエイ達を大きな水槽に展示することに、不安もありました。今まで赤ちゃんのトビエイだけで飼育していて、餌も1匹ずつ手で口元まで持っていってあげていたので、大所帯の中で競争に勝ってちゃんと餌を食べられるだろうか?他の魚とうまくやっていけるだろうか?と考えはじめたらキリがありません。

 12月に特設水槽での展示をやめてバックヤードで飼育中に友達ができました。山口県の日本海側の須佐より保護されたアカウミガメの赤ちゃんが海響館にやってきて、トビエイの赤ちゃんと同居することになったのです。甲長10cm程度の赤ちゃんなのですが、アカウミガメの口はとっても鋭くかまれたら大変です。ケンカしたらどうしようと思っていたのですが、いつ見ても仲良く泳いでいました。突然やってきたウミガメとも仲良くできたので瀬戸内海水槽デビューの不安も和らぎました。私の子ども達に心配は無用のようでした。
お友達のアカウミガメと一緒に
お友達のアカウミガメと一緒に

 余談ですが、このアカウミガメと同居中に不思議なことがありました。保護された野生のウミガメなのに一度だけトビエイのように手から餌を食べたのです。トビエイのマネをしたのでしょうか?私はカメとエイは水槽の中でお話しているんじゃないかな‥と思います。
エイ)「あそこに行ったらおいしいものがもらえるよ!」
カメ)「えっ!ほんと?じゃあちょっと行ってみる!」
そんな会話が聞こえてきそうなとってもほほえましい出来事でした。みなさんはどう思いますか?

 バックヤードでの飼育中に館内でお客様から「トビエイの赤ちゃんはどこにいったの?」「トビエイの赤ちゃんは元気?」というたくさんのご質問をいただき、期待にこたえられるよう早く大きく育てて、早く再デビューさせたいなと思っていました。念願かない大きな水槽で元気に泳ぐトビエイ達をみなさんにお見せできることをとても嬉しく思っています。まだまだ小さい赤ちゃん達のデビューに不安はありますが、これからもずっと見守っていこうと思っています。
カメさんとエイさんとの会話(想像図)
カメさんとエイさんとの会話(想像図)
瀬戸内海水槽にて大きな魚とも仲良く!!
瀬戸内海水槽にて大きな魚とも仲良く!!
仲良く一緒に泳ぐことが出来ました
仲良く一緒に泳ぐことが出来ました

魚類展示課 井上 智英美

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