第26回 源平合戦にゆかりの深い生きもの達


 ゴールデンウイーク皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか?下関では5月3・4・5日に、源平合戦で幼い命をなくした先帝(安徳天皇)の御霊を弔う「先帝祭」や、その源平合戦を再現した「海上パレード」、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で有名な巌流島での「巌流島フェスティバル」など下関の歴史的な出来事を一堂に集めたさまざまなイベントが行われました(今年は雨のため一部イベントが中止となりましたが・・)。
 そんなイベントと海響館とは深いつながりがあるのです。「海響館の周辺がメイン会場です。」とかそんなことではありませんよ。ちゃんと「生きもの」でつながってますよ。
 もう少し余談にお付き合いください。源平合戦は別名「壇ノ浦の戦い」とも呼ばれています。この戦いで、源義経率いる源氏が平家を滅ぼしたのです。この戦いで敗れた平家の武士や女官は「敵に殺されるくらいなら…海の底にも都はございます。」と次々と関門海峡に身を投げ自害したのです。
 さて、質問です。
 海に身を投げた武士や女官の方々その後どうなったと思います?下関では、「武士はカニに女官はタイになりました。」言い伝えられています。


 武士のカニは「ヘイケガニ」です。ヘイケガニの甲にはまるで人の顔のように見える特徴的な凹凸があり、その形が怒った顔や悔しそうな顔に見えるので、昔の人は「平家の武士たちの生まれ変わり」と考え、この名をつけたのです。
 一方女官のタイは「マダイ」です。一般にみなさんがタイと呼んでいるあのタイです。体長が10cmくらいの美しいマダイは「美しい女官の生まれ変わり」と言い伝えられており、特に下関ではマダイのこれくらいのサイズをコベケ(小平家)と呼んでいます。
 マダイは赤色とお思いの方がほとんどではないでしょうか?そう思われる方は是非、水槽の前でじっくりマダイを見てください。ほのかにピンクがかった体には、たくさんの青い点があり大変美しい魚なのです。特に、私が一番美しいと感じ、気に入っているのはマダイの「アイシャドウ」。あの赤い体色とは正反対の透き通るような青いアイシャドウ、このアンバランスさがいいですねぇ。これが「美しい女官」となる理由かどうか定かではありませんが…。

ヘイケガニ
マダイ


 これらのヘイケガニとマダイは海響館2階「下関の伝説の生きもの」という水槽で一緒に見て頂くことができます。

魚類展示課 増田 直久

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