第23回 プテラポゴンカウデルニィの繁殖


 今回サンゴの水槽にいるプテラポゴンカウデルニィが繁殖したので報告したいと思います。
プテラポゴンカウデルニィはインドネシア東部にある赤道直下のバーンガイ諸島周辺にすんでいる、テンジクダイの仲間です。この仲間は、卵を口の中で保護するという変わった習性をもつことが知られています。プテラポゴンカウデルニィも産卵後、オスが卵をくわえて卵を守ります。テンジクダイの仲間が一度にくわえる卵の数は、およそ200〜300なの個ですが、プテラポゴンカウデルニィは10〜20個ぐらいとずいぶん少ないことが知られています。卵の大きさ直径2〜3mmと大きめで、ふ化後もしばらく口の中で稚魚を保育するそうです。
 さて、海響館で飼育しているプテラポゴンカウデルニィですが、以前から2匹で仲良く泳いでいる姿を見かけていたので、「ひょっとしてペアかな?」と思っていました。するとある日、オスと思われる個体の口の辺りが少しふくらんでいるのに気づきました。よく観察してみると、口の中にオレンジ色の卵らしきものが!いつの間にか卵を産んでオスが口の中で保護していたようです。しばらくそのまま経過を観察することにしました。
ペアで泳ぐプテラポゴンカウデルニィ
口の中に卵を保護しているオス


 その後、またしばらくしてからついに稚魚を観察することが出来ました。生まれた稚魚はすでに親とほぼ同じ形をしており、1cm弱ぐらいはあるようでした。他の魚におそわれないように、ガンガゼのとげの隙間に隠れています。プテラポゴンカウデルニィは白と黒の縞模様をしていますが、どうやらこの模様はガンガゼなどの隙間に隠れたとき目立たないようにするためのようです。皆さんも海響館に来られたら是非2階のサンゴ水槽のにいるガンガゼのまわりをよく見てみてください。小さなプテラポゴンカウデルニィの子どもを見ることが出来るかもしれませんよ。
ガンガゼのトゲの間に隠れている稚魚
魚類展示課 松井 創


動画を見る
稚魚の泳ぐ姿を見てみよう
(平成14年3月7日録画)

水槽の奥で泳ぐプテラポゴンカウデルニィの稚魚
(上から撮った映像です)
 
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