第22回 同じ種類なのにこんなにも表情が違うの〜!ーモヨウフグー


 モヨウフグは、サンゴ礁に生息するフグ科の魚です。海響館では熱帯域フグの水槽で展示しています。この水槽では熱帯域に生息する比較的大型のフグの仲間を見ることが出来、「キャーすごい〜」「大きい〜」「変な顔〜」「かわいい!」(これはたまにしか聞かれないのが残念ですが)「気持ち悪い」(これは非常に残念です・・・)など声が飛び交う評判の水槽です。たまに、恐いよぉ〜と嫌がるお子様、気持ち悪い〜とおっしゃる女性のお客様などもいらっしゃいますが、思わず笑って見て下さる方々、お魚と並んで記念撮影して下さるお客様も大変多い水槽なのです。この水槽の中で中心的存在で愛らしい(?)モヨウフグを紹介します。
今展示しているモヨウフグは1個体だけですが、裏方である予備槽にも2個体のモヨウフグがいますので合計3個体のモヨウフグを飼育しています。ところがこのモヨウフグたちは「これって同じ種類なの?!」と思うほどそれぞれ表情が違うのです。写真を見ながら表情がなんとなく違うねと楽しんで頂ければ幸いです。

 大きさの違いもありますが、飼育していると、それぞれとても個性が豊かで「こんなにも違うのかな?」と思うほど表情に違いが見られます。
展示水槽にいるモヨウフグは少し太りぎみで、日頃底のほうでじっとしている事が多いのですが、餌を与えだすと急に活発に泳ぎ回りながら餌を食べます。「こんなにすばやく泳げるの!」と思うほどですが、同じ水槽にいるネズミフグ、イシガキフグ、サザナミフグ、ソウシハギたちに比べるとおとなしいのです。
現在展示しているモヨウフグ
他のフグたちはいつも水面近くにあがってきて「餌をくれ〜」とアピールするのですが、このモヨウフグはなかなか警戒心が強いようで、底の方でしか餌を食べません。いやいやこのモヨウフグはきっとひかえめな性格(?)なのかもしれませんね。

 予備水槽にいる小さい方のモヨウフグはとってもくいしんぼうです。私が近くに行くだけで「おなかがすいたよ〜」と水面近くにあがってきて、水を口から飛ばしてアピールします。海響館に搬入された5月頃は、体色はオレンジ色で黒い模様があり幼魚の特徴を残していましたが、今はすっかり大きくなり大人に近づきつつあるようです。残念ながら写真はありません。ごめんなさい。実は、5月末にはオレンジ色の体色が白っぽく変わってしまっていました。
予備水槽のモヨウフグ
他の2匹との模様の違いに注目下さい

 3個体目のモヨウフグは、昨年の6月にはるばる沖縄から空路でやってきました。このモヨウフグは3個体の中で一番大きく、泳ぐ力も力強く感じられ迫力満点です。海響館に来たばかりの頃は、なかなか餌を食べてくれない警戒心の強いモヨウフグでしたが、いまではすっかり慣れ大食漢ぶりをはっきしています。一度展示水槽に入れてみましたが、今まで入っていた他のフグと折り合いが悪かったのか、噛み合ったり(体表に噛み跡ができている)、暴れたり(追いかける行動がみられる)、体色がいつもと違うという状況になりすぐに予備水槽へ戻しました。今は再デビューの日を心待ちにしているようです。
予備水槽のモヨウフグ
貫禄たっぷりの泳ぎっぷりです
 これからもおもしろい事、びっくりする事などがありましたらどんどん紹介していきます。

魚類展示課 鮫島 麻理子

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