第16回 昔を思い出して

 11月中旬に水槽のレイアウトをかえたガー水槽。雰囲気はよくなったのですけど、以前よりごつごつした岩を入れたため、ガーの食べ残しが岩の間に入ってなかなかきれいに取れないという困った問題が発生してしまったのです。そこで ガーの食べ残した餌をきれいにしてくれるお掃除屋さんとして、新しくアメリカザリガニを仲間入りさせることにしました。
ガー水槽  海響館1階


 というわけで、いざ、ザリガニ採集…と思い立ったのが11月中旬…そぉ…もう寒くなってきたので砂の中に潜って冬眠しているかなぁ〜と思いつつもためしに採集に出かける事になりました。
アジとイカの切り身、網とバケツを持っていざ出陣!!

 まずは、アメリカザリガニがいるという情報のあった下関の住吉公園の池へ。(住吉神社の方には許可をいただきました。)そこでエサを2,3個池の中におとしてみました…ところが…シーン…何も出てこない…。しばらくたつと大きなコイが一匹のそのそと出てきただけやはり冬眠してしまっているのだ!!
 仕方なく網で泥を掘って探すことにしました。すると、体長が2cm〜3cmくらいの小さいザリガニが5匹ぐらいとれました…。でも、目当ての大人ザリガニは見つかりませんでした。ということで、大人のザリガニは買うことにしました。

住吉神社の池 採集中 なかなかいない・・


 このアメリカザリガニ。実は、ウシガエルのエサとしてアメリカから昭和2年に輸入されてきたものなのです。そう、ウシガエルはザリガニが大好物なのです。
生命力がとても強くどんどん増殖し、いまでは北海道をのぞく日本各地で見ることが出来ます(近年では北海道にも生息をしているという報告もなされています)。その反面、日本に古くから生息していたニホンザリガニはすみかを追われて激減し、今では北海道と東北地方の一部しかみられなくなりました。
アメリカザリガニ
 

 ここで少しアメリカザリガニの事についてお話ししましょう。アメリカザリガニは、名前に‘カニ’とつきますが、実はエビの仲間に属します。カニとエビの見分け方で一番のポイントは「腹部」。カニの腹部は折りたたまれているのに対して、エビの腹部は非常に発達しています。
カニ エビ
エビとカニの違い ※画像をクリックすると拡大図がご覧いただけます


 アメリカザリガニの恋の季節は秋です。そのころになるとオスはさかんにメスを追いかけて、両方のはさみでメスをしっかりとつかまえ、はさみを高だかと持ち上げてダンスを踊るように歩き回ります。そして、交尾をし、メスは春〜秋に直径2mmほどの卵を300〜400個産むのです。
卵は約2週間でかえりますが、2回の脱皮がすむまでは、メスの腹あしにつながっています。孵化までの間、メスは腹あしを動かして常に新鮮な水を送り続けます。約4週間たってひとりだちしていきます。でも、しばらくは母親のそばにいるんですよ!なぜかというと、敵がおそってきてもおかあさんのお腹の下にすぐ隠れることができるから。うまく考えていますよね。

 成長すると、ザリガニは脱皮を繰り返し、成長します。脱皮の回数は若いうちほど多く大人のザリガニでは1年に2回くらい脱皮します。 脱皮のあとは、体がやわらかいので大変敵にねらわれやすく危険です。ですから体が固くなるまで約一ヶ月の間、あまり動き回らず静かにすごします。活動するのは朝や夕方で水温が12〜20℃くらいが一番元気です。(ちなみに今アメリカザリガニ達が過ごしているガー水槽の水温は現在23℃です。)
いつもは岩陰に隠れていますが、エサの時間になるともぞもぞはいでてきて、はさみで上手にエサをとってムシャムシャ食べます。でも、時々ガー達に横取りされることもあるのです。みんなも石の間にかくれているザリガニを探してみてね!!さて何匹かくれているかな?
ザリガニを見つけたときには、昔を思い出して子供の頃の思いで話に花を咲かせてはいかかでしょうか?

企画開発課 中野 真理子


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