9月16日 アカウミガメ孵化と放流 午後8時頃に下関市の安岡海岸で「小さなカメがたくさん道路に出ています」という連絡が海響館に入り、現場に急行しました。現場に到着すると、段ボールの中にたくさんの小さなカメが保護されていて、その正体はアカウミガメの仔ガメでした。甲羅の大きさは縦約4cmと横約3cmととても小さかったが、とても活発に動いており、海を目指し続けている様子が見て取れました。通常砂浜に向かうはずのアカウミガメがどうして道路に出てきたのだろうか?しばらくして、たくさんのアカウミガメの足跡が見つかり、産卵巣らしい場所がわかりました。その場所は、なんと防波堤の陸側、つまり、海との間に防波堤が邪魔をしている形になっていました。おそらく親ガメは砂浜を上って行くうちに、防波堤にぶつかり防波堤沿いから道路方向に入ってしまったのかもしれません。そのため産卵巣から脱出してきたアカウミガメは海には行けず、人工的な明かりに誘導され道路まででてしまったのかもしれません。後日太陽が出ている時間に産卵巣の調査をすることにし、保護した仔ガメを放流することにしました。段ボールに集められた仔ガメは全部で47個体いて、海岸まで連れて行き、懐中電灯などの明かりを消して、発見・保護してくれた人達とともに放流しました。仔ガメが波に負けて押し戻されるかどうかみんなで必死に見守りましたが、そんな心配をよそに、すべての仔ガメが力強く海に旅立って行きました。 |
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| 保護された47個体のアカウミガメの仔 |
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| 保護した仔ガメの放流の様子 |
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9月26日 アカウミガメ孵化後の産卵巣調査
一般的に産卵巣からは、何日間か連続で仔ガメの脱出があるので、先日の孵化・放流から10日期間をとりましたが、その間には孵化情報は得られませんでした。10日経ち、完全に孵化しきったであろうと考え、9月26日の朝に安岡海岸へ向かいました。先日の産卵巣であるらしき場所を手で掘るとすぐに卵の抜け殻が指にあたりました。卵の殻はニワトリの卵のように硬くなく、まるでゴムボールのようにとても弾力に富むものでした。しかし、乾燥すると、プラスティックのようにパリパリになって少しつかむともろく崩れてしまいました。巣穴の直径は約25cm、深さは46cmでコンクリートに当たり、少し横に広がっている形をしていました。防波堤の陸側に吹きだまった砂がある程度あったお陰でアカウミガメは産卵できたのかもしれません。産卵巣の中からは全部で、123個の卵が見つかりました。そのうち85個がすでに孵化した殻で、38個は孵化に至らず途中で死んでしまった卵でした。割合にすると孵化した卵が約69%でまずまずの値でした。特異な場所に産卵巣を作ったにもかかわらず、しっかりと孵化した事実を知ると生命の力強さを感じました。 |
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| アカウミガメの産卵巣(スタッフの背中側が防波堤) |
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| 産卵巣から取り出した卵(左;中止卵、右;孵化した卵) |
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| その産卵巣の中から、1個体弱々しいながらもまだ生きている仔ガメが見つかったので、日が落ちてから再び放流することにしました。同日午後7時30分ごろ再び安岡海岸に仔ガメを連れて行きました。海響館に持ち帰った時は水槽の底でじっとしており、海に戻して大丈夫だろうかと心配していましたが、自力で波に乗り力強く泳いでくれました。少し心配だったので、職員の首がつかる深さまで懐中電灯で誘導しながら見送りました。 |
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| 残りの1個体の放流(9月26日)。「がんばれ!」 |
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