みなさん、淡水にもクラゲがいるって知っていますか?実は日本の湖やため池などにはマミズクラゲというクラゲがすんでいるのです。成長しても傘の直径が2cm程度と小さいのですが、おわん型の傘に触手が生えた立派なクラゲの姿をしています。日本各地で見られるようですが、急に発生することもあれば、毎年同じ場所で発生するわけでもないようで、まさに神出鬼没なクラゲです。
今回、偶然にも同時期に福岡県行橋市と山口県山口市の一般の方より、消防用に水をためている防火水槽にクラゲがいるとのご連絡をいただき、採集することができましたので、その様子をご紹介したいと思います。
平成21年10月5日、まずは行橋市へ車を走らせました。そこは住宅街を抜けた丘の上にある工場の防火水槽でした。縦4.5m×横4.5m×高さ1.4mほどのコンクリート製の水槽が2槽つながっており、中では金魚が飼われていました。工場のスタッフの方が毎日エサをやられているようで、その時になにやら泳いでいる生き物を発見したということでした。
水槽内をのぞいてみると・・・いました、いました。たしかに小さなクラゲがふわふわと泳いでいます。そっと小さなオタマで水と一緒に掬い取り、ビンの中へ。採集していると、いるわいるわといった感じでたくさんのクラゲが水面に浮かんできました。昼間は沈んでいて見えないが、朝夕になると浮かんでくるとのことでした。こうして、計80匹のマミズクラゲを採集することができました。
次は、山口市です。クラゲが死なないように急いで向かいました。こちらは静かな住宅街の中にある町の防火水槽といった様子で、縦3m×横3m×深さ1.5mほどの大きさでした。地元の方のお話では、大雨で雨水が流れ込んだあとにクラゲが見られるようになったとのこと。水面を眺めていると、こちらにもいました。ふわふわと泳いでいます。先ほどと同じように計10匹を採集することができました。
どちらも初めて見たということで、まさに神出鬼没である所以を感じました。持ち帰ったクラゲは元気に泳いでいますが、寿命が1ヶ月程度であり飼育も難しいようで、現在エサや水の流れを工夫するなどいろいろと挑戦中です。これからうまく飼育できるようになったら、みなさんにもお披露目したいと考えています。
日本にはマミズクラゲ以外にも、もう絶滅したと考えられているイセマミズクラゲや、1度しか確認されていない、ホシノヒドラから発生するユメノクラゲという淡水クラゲがいるとされています。みなさん、まずは夢を持って近くの池をのぞいてみて下さい。まだ見ぬクラゲが泳いでいるかもしれませんよ。
協力:福岡県行橋市 すえまつ興産株式会社 池崎氏 村田氏 山口県山口市 寺山氏
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