お魚探検隊
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第144回 「海響館パッファーコレクション」

 日が落ちるのもだいぶ遅くなり、ほんのりと夏らしさを感じることができるようになりました。まもなく衣替えの季節ですね。暖かくなるにつれて、きれいな色の洋服を着たいと思うのは、私だけでしょうか?
 さて、海響館にいるフグたちを毎日観察していると、カラフルな衣装(模様)を身にまとった種類が多いなぁと、ついついみとれてしまいます。

 ということで、今回のお魚探検隊では、魚界でもおしゃれなフグたちの、模様や形を紹介する「海響館パッファー(=フグ)コレクション」略して「パフコレ」を開催したいと思います。魚たちは、なぜあんなにカラフルな模様をしているのでしょう?

エントリーNo.1 〜派手さならだれにも負けません!!〜 モンガラカワハギ
 モンガラカワハギの仲間は、フグの中でもとってもおしゃれ。なんせ漢字では「モンガラ(紋柄)カワハギ」と書きます。特に、このモンガラカワハギ、白い水玉模様や黄色と黒色のまだら模様をしています。
これでは、目立ってしょうがないないですよね?こんなに派手なら、他の魚にすぐに見つかって食べられてしまいそう…
モンガラカワハギ
 しかしっ!!海の中のサンゴやイソギンチャクの華やかな色彩の中では、鮮やかな白や黄色の方が、かえって身を隠しやすいんです。また、水玉模様や縞模様は、魚の輪郭をとぎれとぎれにして、敵の目を混乱させる作戦があるんですよ。

エントリーNo.2 〜カップルだからって、ペアルックとは限らない!!〜
オルネイトカウフィッシュ

 フグに限らず、たいていの魚は、外見ではオスとメスの見分けがつきません。しかし、中には、オスとメスで、模様の全く違う魚もいるんです。
 名前の「オルネイト」とは、「飾り立てた」「華美な」という意味。しかし、このような鮮やかなのはオスだけなのです。一方、メスはというと…褐色の体色に白い線がたくさんはいっただけのなんとも地味な模様。
 このようにオスがきれいなのは、メスにアピールして自分の子孫をたくさん残すためだと考えられています。
オルネイトカウフィッシュ
エントリーNo.3 〜色は地味でも、インパクト勝負!〜 ヒゲハギ
 
体中、毛だらけのこの魚。体の色・模様はなんとも地味ですが、この体の形はインパクト大ですよね。私も初めて見た時は、かなりの衝撃を受けました。
 この全身に生えている毛のようなもの、実は皮弁(ひべん)と呼ばれる皮膚が変化したものなのですが、海の中にある、あるものにとてもよく似ていませんか?そう、ずばり海藻です。海藻に姿を似せることで、身を守っているのですね。
ヒゲハギ
 最後に、今回の『パフコレ』で、他のフグの模様を『盗作』した、ふとどき(ズル賢い?!)者を紹介しましょう。ずばり…
エントリーNo.4 〜模様のおかげで命拾い?!〜 ノコギリハギ
 ノコギリハギは、シマキンチャクフグの模様そのもの!パッと見ただけでは、見分けがつきません。なぜこんなに似せる必要があるのでしょう?
シマキンチャクフグは、体表や内臓に毒を持っています。一方、カワハギの仲間のノコギリハギは無毒です。毒を持ったシマキンチャクフグに体の模様を真似ることで、「私には毒があるのよっ!!近づかないで」と偽のアピールしているわけなのです。なんと、敵に食べられないための『盗作』だったんですね…
ノコギリハギ
シマキンチャクフグ
 このように、魚の体に、いろんな色や形があるのは、美しく見せるというより生き残っていくために必要なことなんです。魚をご覧になる際には、「なんでこんな模様をしているんだろ?」と疑問を持ってみると、おもしろいかもしれませんよ。

※一部展示していない種類もございます。ご了承ください。


 魚類展示課  野村美沙紀
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