お魚探検隊
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第127回 「初春のビーチコーミング in 下関」

 みなさん、ビーチコーミングってご存知ですか?以前、「お魚探検隊第95回 ビーチコーミング」で紹介しているとおり、砂浜に流れ着く貝殻や流木、時には海外から流れ着く物などを発見し、観察したり、拾い集めたりする遊びのことです。ビーチコーミングの語源は、“ビーチ=砂浜”と“コーミング=くしでとかす”から、「砂浜をくしでとくように、くまなく物を捜す」という意味があります。浜辺をそぞろあるきするビーチコーミングは、冬場の方が面白い物がうち上がっている率が高いのですが、なにぶん冬は寒い。根性無しの私は、しばらく浜辺から遠ざかっていました…。3月になり、ぽかぽか陽気に誘われて久しぶりにビーチコーミングに出かけてみました。
 今回行った海岸は、下関の日本海側に位置する安岡海岸。歩くのにもちょうどいい長さなので、私のお気に入りの海岸です。
 今回非常に目についたのは、ハリセンボンの打ち上げの多さです。元は沖縄など暖かい海に生息するハリセンボンは、その一部が対馬暖流にのって日本海を北上してきますが、冬場の水温低下にはたえられず、初冬から春先にかけて海岸にうち上がります。今回みられたハリセンボンは、とてもきれいな個体が多く、まだ打ち上げられてそれほど時間が経っていないようなものが多かったようでした。多い年では、海岸を埋め尽くすほどのハリセンボンが漂着しますので、今年はそれほど多い方ではないようです。ハリセンボン達はずっと前からこういう営みを続けてきている訳で致し方ないことなのですが、こうしてうち上がっているハリセンボン達をみていると、なんとも物悲しい気分になってきてしまいます。
 また、最近ニュースを騒がせているハングル表記の廃ポリタンクが、安岡海岸にもありました。中には、CH3COOH(酢酸)と表記されているものも…。その他にも、外国語表記の打ち上げ物が非常に多くみられました。こういうのを目にすると、いつも思うのが、私達のこと。
安岡海岸漂着したハリセンボン廃ポリタンク
 私達日本人の出したゴミも、きっとこうやって外国の海にたどり着いて、そのゴミを目にした人を不快な思いにさせてしまっているんだろうなあって。国境はあっても海には境はないわけで、ぽいと捨てたらそこからは見えなくなっても、決してそのものが海からなくなった訳ではなくって、どこかでだれかが嫌な思いをするんだって…。他人を責めることは簡単ですが、私達自身も肝に銘じておかなきゃいけませんよね。

 そんな砂浜でみつけたベストショットがこれ。ただの海鳥の糞なのですが、足跡付きって言うのがみそです。ただの鳥の糞も、足跡付きだとその糞をした鳥のことまで思いがとんでしまうような、とても生命感あふれる物へと思えてきませんか?なんともいとおしく思えてきてしまって、この糞の写真を何ショットも撮ってしまいました。 足跡付き 鳥の糞

 約2時間かけてこの日のビーチコーミングは終了でした。あなたも、近くの海岸をそぞろ歩きしてみませんか?海は海水浴だけでなくいろんな楽しみ方があるのだと再認識できますよ!(2008.3.21up)

 魚類展示課 杉山 由貴子

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