| それでは、いよいよ木屋川に棲む魚たちのことを紹介していきたいと思います。木屋川流域上13箇所の2年間に渡る調査で、この川に魚類37種が生息していることが確認できました。なお、これら私たちが確認した魚以外にも、過去に採集されたり、目撃された魚がまだ数種いることが、他の機関が行った調査などからわかっていますので、合計すると40種以上の魚たちが、この川で生活していることがわかっています。また、棲んでいる魚たちの顔ぶれは、と言いますと。やはり、日本産の淡水魚として真っ先に頭に浮かぶコイやフナなどのコイ目と呼ばれるグループに属する魚たちが、半数近くを占めていました。(詳しくは一覧表を見て下さい。)そして、この川にもオオクチバスやブルーギルといった外来魚の姿がありました。 |

 |
確認された魚の中に、絶滅が心配されている魚がいます。その名はオヤニラミ。通常は、川の上流域で見かける魚ですが、ことこの木屋川では上流から中流までの広い水域で見ることができました。縄張り意識が強いこの魚は、なかなか逃げ出さないので、右に左に行き交う魚たちを目で追い、種の判別をしていた私たちにとっては、ただ一点を見るだけで事が足る大変都合の良い魚でした。
木屋川には観光を目的に、連れて来られた魚たちもいます。それがワカサギやヤマメです。木屋川ダムによってできたダム湖「豊田湖」に、長野県などから持ち込まれたワカサギは、今では、この湖の冬の名物詩になっており、調査の結果もその事を裏付けるように、豊田湖周辺の水域で多く見ることができました。そして、ヤマメに関しては、流域近くの釣り堀で飼育していたものが、いつの間にか木屋川に移り棲んでしまったようで、その姿を河岸に釣り堀がある支流の歌野川などで確認することができました。
|


|
また、海と川を回遊するアユも、春は幼い群れを、秋は黒く婚姻色を出した姿を、という風にその時々の姿を私たちに見せてくれました。つまり、木屋川が回遊する魚たちの母なる川として、ちゃんと機能を果たしていることを、今回の調査によって改めて確認できたのでした。
このように、2年間の調査で、木屋川にはまだまだ豊かな自然が残っていること、そして人間との係わりや、その時々の表情について、身をもって知ることができました。しかし、まだ季節ごとの魚たちの暮らしぶりや、流域細部の状況は把握できていません。そこで、これからは、このような明らかになっていない部分を調べていきつつ、下関市を流れる木屋川以外の河川の状況も併せて、調査していきたいと考えています。そして、もし、そのような調査の中で、興味深い事実に出会った時は、またこの場を借りて皆さんにお知らせしたいと思います。
|