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第110回 「突撃!企画展の裏側へ潜入」

 皆さん、こんにちは。新人お魚探検隊員の山ノ内です。今回のお魚探検隊では、私が「海にまつわる干支セトラ」の裏側に潜入してきましたのでその時の様子をご紹介します。 
 場所は海響館1階イベントホール。海響館の企画展はこのイベントホールで行われる事がほとんどです。まずは、水族館に必要不可欠な「水」をどこから持ってくるのかを調べました。イベントホールをぐるっと見渡しても、水道らしい水道はありません。はて・・・水道はどこだ?と思ったら、足下に何やら怪しげな溝が!なんとそこには海水と淡水両方の水道があったのです!しかもこの溝、排水もOK!これで水周りはバッチリ。じゃあ、次は水をきれいにするための濾過システムをチェック!ん?水槽によって濾過システムが違うぞ?どうやら水槽の水の量、展示生物の数、展示生物の種類によって濾過システムを決めている様子。ここまでしっかりしていれば、水槽は大丈夫ですね!
清家:「ちょっと待った!」
山ノ内:「あ、清家先輩!お、お邪魔してます。」
清:「今、『これで水槽は大丈夫』とか言ってただろ。」
山:「は、はい・・・」
清「濾過システムをつけたからといって、安心してはならん!館内にある常設水槽の濾過槽に比べると、企画展で使うこれらの濾過システムは容量が小さいから、まめに換水(水換えのこと)してやらないとだめなんだ。今から換水するからちょっと見ていきなさい!」
と言って取り出したのは、家庭用のバスポンプ。
清:「これを使えば床を濡らす事もないし、作業も早いのだ!」
そうこうしているうちに、3つの水槽の換水が終了。確かに、床も濡れていません。ここイベントホールは絨毯張りの部屋。海水で濡れると塩の跡が残ってしまいます。ですから必要な床にはシートを敷いて海水のはねをしっかり防止しているわけです。
清:「企画展では我々スタッフが水槽周りの配管を組まなければならない。配管の接続が緩いと海水が漏れて、いつの間にか大洪水、なんて事も考えられるから十分気を付けるように!」
企画展会場

注水バルブ

濾過槽大

外掛けフィルタ

バスポンプ

ブルーシート

 山:「は、はい・・・。あ、あのー。せっかくなので、給餌とか見せてもらえませんか?」
清:「おう!ってか、お前やれよ!」
というわけで、今回展示されていた「スズメダイ」に給餌する事になりました。写真の通り、企画展ではお客様と私たちの間を仕切るのは板一枚しかありません。なんだかドキドキするなあ。
給餌
清:「給餌風景を見ているお客様の会話が聞こえてくる時もある。そんな時は、表に出てお客様に話しかけてみるといいぞ。飼育員が心がけている『市民が誇れる、優しい水族館』を常に忘れないこと!」
なるほど。すぐ表に出る事ができるのも、企画展ならでは。
清:「さ、企画展も今日で終わり。明日からは片付けだ。3日でイベントホールをきれいにしなきゃならないから、しっかり頼んだぞ!」
山:「み、3日でですか?!そんな無茶な・・・。だってこの量ですよ?」
清:「ばかもーん!!イベントホールは超多目的ホールだから、次の予定が決まっているんだ!2月25日には講演会、そして3月17日からはもう次の企画展『水の中の恋愛もよう』が始まるのだ。ぱぱっと片付けなければ次に影響が出るだろうが!!ま、そういうことだから頼んだぞ。お疲れさ〜ん。」
山:「お、お疲れ様でしたー。」
 こうして、無事「突撃!企画展の裏側へ潜入」は終わりました。その後、予定通り3日間で片付けは完了し、企画展担当者はほっと一息ついている事でしょう。
清:「ばかもーん!!一息ついている暇などないぞ!次はどんな展示でお客様に楽しんでもらえるか、常に進み続けなければ飼育員は務まらないぞ!」
山:「は、はーーい!!」

おわり



 魚類展示課 山ノ内 祐子

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