イルカ・アシカ情報

第233回「休館中だからこそできたこと」

 スナメリのひびきは海響館に来て20年が経ち、長年のトレーニングの積み重ねにより、たくさんのパフォーマンスができるようになりました。その1つに、アクリルガラス面に貼り付けた吸盤を目印に口先でタッチするというパフォーマンスがあります(下写真)。

 このパフォーマンスは、スナメリがお客様に向かってじっと静止するので、顔や体をじっくりと観察してもらっています。でも、「もっとスナメリのことを伝えたい!」と思い、今度はスナメリの動きをしっかりと見てもらうため、新たに“吸盤に向かって横向きに回転する”というパフォーマンスをトレーニングしました。

 このトレーニングは以前から考えていたものの、観覧通路側にトレーナーが立って行う必要があるのでなかなか踏み出せずにいたのですが、8月21日~9月26日まで臨時休館になったことを利用してトレーニングを行うことにしました。ひびきは、アクリルガラス面に貼り付けた吸盤が目印であることは理解していたので、吸盤の前にきたひびきをうまく誘導するように吸盤を回し、体をくるっと回転させたら褒めることを繰り返しました。また、それと同時にトレーナーが決めた合図をひびきに出しながらトレーニングを積み重ね、臨時休館期間中に“吸盤のところで静止する”に加え、“吸盤のところで回転する”というパフォーマンスが完成しました。

 臨時休館はお客様のいない寂しい期間ではありましたが、この時だからこそしっかりとトレーニングができ、新しいパフォーマンスを完成させることができました。新型コロナウイルス感染防止のため、館内イベントであるスナメリのプレイングタイムは再開の目途が立っていませんが、運が良ければ皆さんの目の前でくるくる回っているひびきが見られるかもしれませんので、皆さん是非ひびきに会いに来てくださいね。

海獣展示課

田代 真菜
 

2021年10月06日