イルカ・アシカ情報

第217回「耳をすませて」

 イルカ・アシカ情報第178回でトレーナーがトレーニングで使っているホイッスルについてご紹介しました。このホイッスルは、動物たちに「今の行動いいね!OK!」ということを伝えるためのものです。今回はそのホイッスルの音についてお話します。

 海響館で使用しているホイッスルは、金属製のドッグホイッスルというもので、このホイッスルを吹くと、「ピーッ」という高い音が出ます。トレーナーが「今のいいよ!」ということを動物たちへ確実に伝えるために、空中はもちろん、水の中でも聞こえるように高い音を使っているのです。さらに、海響館ではトレーナーによって音の高さや大きさに違いがでないよう「ピッ!」と短く音を出すように吹き方を統一しています。

 しかし、このホイッスルの音を統一することは意外と難しく、練習をしないと「ヒョロロー」と弱い音になってしまったり、ひどい時には「スーッ」っと空気だけ漏れて音が出なかったりすることがあるんです。そのため、海響館の新人トレーナーは動物のトレーニングを学ぶ前にホイッスルを吹く練習を行います。先輩トレーナーの指導のもと練習を行い、ちゃんとした音で短く強く吹くことが出来るようにならないと動物に対してホイッスルを吹くことはできないんです。

 動物たちの様々な行動は毎日のトレーニングによって作り上げています。そんなトレーニングにおいてホイッスルは動物とより良いコミュニケーションをとるための大切な手段なので、トレーナーもしっかりと練習をすることが重要なんです。

海獣展示課

髙橋 紘香

2020年05月31日