お魚探検隊

秋の夜長 ~夜の海~

 肌寒い季節になりましたが、海に潜るのが大好きなお魚探検隊員の玉井はここぞとばかりに夜の海に出かけます!音と光が無く、少し不気味ですがとても神秘的な世界です。今回は、そこで見かけた生き物たちを紹介したいと思います!

 

 

 

 夜の海は甲殻類(エビやカニたち)の時間です。日中は見なかった甲殻類たちが沢山出てきます!このツノナガコブシもそうです。普段は砂の中に潜っているのですが、夜になると出て来て、砂の上にあるエサになりそうなものを探します。カニの仲間ですが、横歩きではなく縦にも進むことができる面白い種です。

 

 

 

 

 次はちょっと面白いシーンに出会いました。写っている魚は、オニオコゼと小さなマダイです。実はオニオコゼは肉食系なのです!このシーンに出会った瞬間、食べられるッ!と思いましたが、…ずっと見ても、食べられるどころか、寄り添って休んでいました。おそらくオニオコゼはじっと上を向いてゆらゆらと体を休めていて、マダイはオニオコゼを岩だと思い込んで寄り添って休んでいたのだと思います。普段は食う・食われるの関係ですが、夜の闇がこんなシーンを作り上げたんですね。

 

 

 

 サンゴ礁の海にいるナンヨウブダイです。岩壁のくぼみで休んでいたのですが、ナンヨウブダイの周りに小さな砂が浮いているように見えるのがわかるでしょうか。これは、ナンヨウブダイなどのブダイの仲間に見られる、夜に敵に襲われない様に身を守るための粘液マユと言われるものです。口やエラから出す粘液を胸ビレなどで器用に袋状にして全身を覆います。自分の匂いを粘液マユで閉じ込めて体を休めるといわれています。

 

 

 

 こちらもサンゴのくぼみで休んでいました。シマキンチャクフグというフグの仲間ですね。なんだか、お腹とサンゴがミラクルフィットしているようで、気持ちよさそうにしていました。夜の海では、休んでいる魚の近くまで寄っても逃げたりしないので観察しやすく、写真も撮りやすいです!

 

 

 

こちらは夜の海を漂っていたウミスズメというハコフグの仲間です。この個体はゆらゆら泳いでいたのですが、後を着けていくと石にぶつかるなど、何だか寝ぼけているように見えました。写真もなんとなく眠そうに見えませんか?

ほんの一部ですが、私が夜の海で出会った生き物を紹介しました。夜の生き物の姿はどこか愛おしく、なんとも言えない感じがします。昼間の活発なシーンも良いですが、夜の海もなかなか素敵でした。
また、いろいろな海から生き物の報告をいたします。是非、皆さんも色々な海の魅力を探してみてはいかがでしょうか。

 

魚類展示課 玉井健太

2021年11月22日