お魚探検隊

ゆっくりだけど素早い!? 驚きの「ギャップ」を持つ生き物たち

 普段はのんびりしているのに、自分の好きな事になると急にテキパキ動き出す、身近にそんな人いませんか?その「ギャップ」に驚かされることがありますが、海の中にも普段はゆっくりしているのに捕食となると、急に素早くなる生き物たちがいます。それも超速い!今回のお魚探検隊では、そんな驚きの「ギャップ」を持つ生き物たちを紹介しましょう。

 

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 まずは、ハナイカ。成長しても10cmに満たないイカの仲間で、普段は灰色に近い地味な色合いをしており海底を歩くように移動します。しかし、獲物を見つけた時には一変!イカの仲間らしく、花びらのような赤と黄色の派手な体色になって獲物に近づき、2本の長い触腕を伸ばして一瞬で捕らえてしまいます。その正確なハンターぶりには驚かされます。ちなみにハナイカの寿命は約1年、産卵を終えると短い一生を終えます。海響館では、卵から生まれたハナイカを約1年間飼育展示したことがあります。生まれたばかりは1cmに満たない小さな体なのですが、その時からすでにエサとなるニホンイサザアミを自ら捕らえる姿を見て、そのたくましさに感動したのを覚えています。

 

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 次にオオモンカエルアンコウ。れっきとした魚で大きく分けるとアンコウの仲間です。正面から見るとまるで人間の顔?のようにも見えますね。普段は敵に見つからないように岩に化けてじっとしているのですが、獲物が近づくと頭部の釣竿のような背ビレの一部をフリフリ・・・エサと間違えて口元まで来たところを目にも留まらぬ速さでパクリ!のんびりしているように見えて実は策略家?なんですね。そのギャップには脱帽です。

 

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 最後にカスザメ。皆さんの思うサメのイメージとはかけ離れた平たい形をしており、海の底でじっとしています。エイの仲間と間違えられそうですが、鰓孔の位置等からサメの仲間に入ります。背中側もしくはお腹側から見ると天使のような形に見えるため、英名はエンジェルシャーク。ロマンを感じます。背中側は茶色い体色で砂に紛れやすくなっており、常に潜って隠れています。そして口元に獲物が近づくと約1/10秒という高速でガブリ!獲物は一瞬で口の中へ。そのスピードは海響館でNo.1でしょう。しかも歯がすべて尖っているため、捕らえられた生き物は中々逃げることができません。噛まれると非常に痛いので、エサやりをする時にいつもヒヤヒヤしています。

 

 皆さんはどの生き物のギャップに惹かれましたか?是非その他の生き物のギャップも探してみて下さいね!

 

魚類展示課 石橋將行

2020年05月10日