イルカ・アシカ情報

第150回 「トレーニング理論を学ぶということ」

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 私たちトレーナーは、毎日動物のトレーニングを行っています。そして、秋頃からは特にトレーニングに力を入れる時期になります。というのも、海響館では毎年春にアクアシアターのテーマを変更し、それに合わせて新たな動物のパフォーマンスを取り入れるため、秋頃から完成に向けてトレーニングを始めるからです。ここで重要なのは、トレーニングのことを理解して進めること。何となく、やみくもにトレーニングをしてもうまくはいきません。実はトレーニングは学問が基礎になっており、その理論に基づいて行っているのです。
 動物トレーニングの一番の基本となるのは、何かの事柄に対して動物が行動を起こすと何かの結果がもたらされ、それによって動物の行動が変化するというものです。これだけ聞くとよくわからないかもしれませんが、例えば、「トレーナーが差し出した目標物に向かってイルカがジャンプをしたら餌がもらえた」とすると、イルカは次も目標物に対してジャンプを繰り返すようになります。この他、どうやって新たな行動を作り上げていくのか、良い行動をどうやって維持するのか、また望ましくない行動に対してどうするのかなど、たくさんの理論があり、トレーナーはそれらを正しく理解する必要があるのです。また、トレーニングで使う専門用語(日本語と英語で)も覚えることでトレーナー同士の意思疎通ができ、国内のみならず海外のトレーナーとのコミュニケーションを図ることもできます。
 海響館の動物たちが行う数々のパフォーマンスは、トレーナーがそういったトレーニング理論を理解し、共有することで培われたものです。アクアシアターの合間にトレーニングを行っているので、興味がある方は是非覗いてみて下さい。
海獣展示課
竹内 祥子
2014年10月14日